「みなさんのおかげ」支える構成作家・遠藤察男氏 とんねるずと台本VSアドリブの日々
フジテレビの人気バラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」(木曜後9・00)の30周年記念スペシャルが28日に放送される。タモリ(72)、ビートたけし(70)ら大御所芸能人と、大ブレーク中の「ANZEN漫才」みやぞん(32)ら人気芸人を迎えて豪華特番を展開する。石橋貴明(55)と木梨憲武(55)がメーン司会を務める番組は「とんねるずのみなさんのおかげです」としてスタートして以来30年。「太陽にほえるな!」「ちょっと北の国から」「青春の1ページ おかげです中学・高校」などのコントや「食わず嫌い王決定戦」「モジモジくん」「男気ジャンケン大人買いの旅」など名物コーナーを生み出し、視聴者を魅了してきた。黎明期から番組に携わり「仮面ノリダー」「矢島美容室」「井上陽水物語」などの台本を手掛けた構成作家・遠藤察男氏に30年を振り返ってもらった。
◆笑わせたくて…技と力の応酬「わっ、そうきたか!って」◆
――放送開始から30年。率直な気持ちを教えてください。
「それが、あまり記憶にないんです。人生の半分以上の時間をやっていて、最初の頃はコントばかりでしたので、必死に台本を書き続けていた記憶しかなくて。ずっと会議室にいてタバコを吸っていた気がします。若かったので無我夢中でやっていました。本当に大変な日々でしたが、よく覚えていないというのは、楽しかったということなのですかね」
――人気コントの台本づくりは本当に大変だったのですね。
「僕ら作家が台本を毎週書いて、当時のディレクターだった港浩一さん(共同テレビジョン代表取締役社長)のオッケーが出たらセットをすぐに用意する慌ただしい日々でした。台本が遅くなり、美術さんを待たせてしまうこともありました。“撮り貯め”ができず、ネタを思いついたら台本書いてブワーっと収録を進めていくような感じでした」
――毎週、怒涛の日々が続いていたのですね。
「好ましい表現ではないかもしれませんが、仕事を存分に楽しむ感覚でやってきました。とんねるずの2人も同じような感覚があったと思いますが、クラスの人気者がテレビに出ちゃって、その延長線上で番組をやっている感じでしたね。とにかく自分が書いた台本で“クラスの人気者”貴明と憲武を笑わせたくて。2人も“察男が面白いこと書いてきたから、もっと面白くしてやれ”と本番で頑張ってくれた。それを見て“よし、もっと面白い台本を書こうじゃないか”というような応酬が面白かったですね。とんねるずは、スタジオにいるスタッフを笑わせてやろうというイタズラ心が強く、アドリブが本当に面白かった。現場で本番を見ていて“うわっ、そうきたか!”というようなことが何度もありました」
◆第一印象は「でけえな!」とにかくギラギラ◆
――とんねるずの第一印象を教えてください。
「“でけえな!”って思いました(笑)。182センチと177センチの2人は、身体が大きいだけじゃなく“絶対に何かやってやる!”というような威圧感があった。私も駆け出しだったので、訳が分からないまま付き合いが始まった感じでした。とにかくギラギラしてましたね。年齢も近かったので“こういうヤツってクラスにいたなあ”というような感じ。なんか面白いことやろうよっていう雰囲気の中で、2人とは波長が合った感覚がありました。人を笑わせたいときの“笑いのツボ”というか、センスのようなものが似ていたような気がします。今までずっと一緒にやってこれたのは、2人もそう思ってくれていたからかもしれません」
――現在の印象は?
「あまり変わらないですね。いい意味で今もイタズラっ子ですし、予想を裏切って面白いことをしてくれます。30年経っているんですけど、世間話や馬鹿話の内容も昔と変わらないです。冗談で“お互い老けたよねえ”って言い合ってますが(笑)」
――とんねるずの魅力を教えてください。
「勘が凄いですね。(石橋)貴明はプロデューサーのような感覚で物事を見ることができる。客観的にとんねるずを見ています。独特な感性で企画を面白い方向へ進めることができる人ですね。(木梨)憲武は演出家のような人。その場その場で思いついたことをどんどんやっていく。そういう2人だからこそ、うまく合っていて、大きなぶつかり合いもさほどなくやってこれたのではないですかね」
◆コントで役者の駒足りず…裏方が表に出る流れに◆
――「みなさん…」には面白い企画がたくさんあります。特に印象に残っている企画を教えてください。
「刑事ドラマ『太陽にほえろ!』のパロディー『太陽にほえるな!』ですね。裏方のスタッフをどんどん画面に出していく演出の先駆けのような企画でした。本人がやりたい、出たいは関係なく引っ張り出してきて。なぜ裏方を出したのかというと、コントをやる出演者の人数が足りなかったからなのです。当時、とんねるず以外の芸人は番組に出演しないという暗黙のルールのようなものがありました。ですので、コントをする役者の駒が足りなかった。そこで裏方のスタッフを表に出す流れになりました。それが『野猿』に繋がっていったのです。プロデューサーもディレクターも美術もカメラマンも関係なく、キャラが立っているスタッフは引っ張り出されていましたね。それこそ学園祭みたいで面白かったですよ」
――手掛けたコントや企画が注目を集めるのは、構成作家という仕事の醍醐味ですね。
「個人的に好きだったのは『井上陽水物語』です。私は陽水さんのファンで、陽水さんがコントに出てくれることになったので、台本を頑張って書きました。とんねるずの2人と陽水さんが、売れないフォークシンガーという役柄で繰り広げるコントで、とんねるずが陽水さんの先輩役。『傘がない』という名曲があり“都会では自殺する若者が増えている”という歌い出しなのですが、陽水さんに対して2人が“どういう歌なんだよ?”と詰め寄り“都会では…”と陽水さんがワンフレーズ歌うと、“歌詞が暗い!”ってスリッパで頭をはたくような台本を書きました。陽水さんに怒られるんじゃないかと凄くドキドキしていたのですが、うまくハマって笑いになりました。器の大きい陽水さんのおかげですが、凄く嬉しかったのを覚えています」
◆こんなにイタズラ多い番組見てくれて…視聴者に感謝◆
――今だからこそ話せる、やり過ぎてしまった企画はありますか?
「時代が許してくれていたという部分がありますが、やってはいけないようなことをやっていた番組でしたので、やり過ぎてしまって後悔した企画は、あまりないかもしれません。普通の番組でしたらNGだったのかもしれませんが、どうやって普通からはみ出していくか考えてギリギリの企画ばっかりやってましたね」
――「時代が許してくれた」という話がありましたが、過激な面白い企画が放送しづらくなってしまったのは残念です。
「デリケートな話ですが、そういうことを気にすると何もできなくなってしまうと思います。今はプロデューサーの太田一平さんや番組責任者が、演者やスタッフには“縛り”のようなものをできる限り見せないように努力してくれていますね。とんねるずはギリギリだったり、普通から少しはみ出したりすることで面白さが際立ちますから。そうは言っても放送してから“面白いけど、やり過ぎちゃったかな”とビビッてしまうこともあります(笑)。でも、気にしすぎちゃうと何もできなくなっちゃいますよね」
――魅力あふれる企画を放送してきた30年ですね。最後に番組ファンにメッセージを御願いします。
「視聴者、ファンの方々には感謝の気持ちしかないです。こんなにイタズラが多い番組にお付き合いしてくれて(笑)。これからも頑張って番組をつくっていきます。おなかが出てきたり、白髪頭になったりしてきたときに、とんねるずのコントをもう一度つくりたいですね。昔は若い2人がカツラをかぶって老人コントをやってましたが“とんねるずがおじいちゃんになったら、どんなおじいちゃんコントをやるんだろう”って思いますね。これからも優しい目で番組を見ていただけたらと思います」
2017年9月26日のニュース
-
安室奈美恵 引退発表後初の新曲が「NEWS ZERO」テーマ曲に
[ 2017年9月26日 23:27 ] 芸能
-
渡部陽一氏 理想のひげはチェ・ゲバラ「年を重ねて伸ばしていきたい」
[ 2017年9月26日 20:04 ] 芸能
-
楽しんご「改名はなくなりました 変な候補ばっかりだったので」
[ 2017年9月26日 19:03 ] 芸能
-
テレ朝会長 人気シリーズ続編3本「計算できるドラマ」と信頼感
[ 2017年9月26日 16:08 ] 芸能
-
両足骨折の山瀬まみがメッセージ「やっちゃいました。ごめんなさい」 都内病院に入院中
[ 2017年9月26日 15:54 ] 芸能
-
テレ朝会長 「サンデーLIVE!!」は長期的視野で「化学反応を起こせるのでは」
[ 2017年9月26日 15:50 ] 芸能
-
テレ朝会長 27年ぶり「スポーツ大将」レギュラー復活も強敵相手に「相当努力しないと」
[ 2017年9月26日 15:48 ] 芸能
-
テレ朝会長 「やすらぎの郷」は「数字以上に反響」 「トットちゃん」にも期待
[ 2017年9月26日 15:26 ] 芸能
-
突然のリクエストにビックリ…桂文枝「大阪いらっしゃい大使」に
[ 2017年9月26日 15:20 ] 芸能
-
テレ朝会長 元SMAP3人の地上波新規出演は「具体的な企画はない」
[ 2017年9月26日 14:52 ] 芸能
-
テレ朝会長 「スマステ」700回特番には否定的「あまり例もない」
[ 2017年9月26日 14:51 ] 芸能
-
山本耕史 堀北真希さんとの“交際0日電撃婚”「仕事を全部捨ててでも」
[ 2017年9月26日 14:36 ] 芸能
-
テレ朝会長 元SMAP3人のAbema特番 知ったのは発表直前「びっくりした」
[ 2017年9月26日 14:26 ] 芸能
-
みのもんた「ケンミンSHOW」10周年に感慨 息子の不祥事でも降板せず「大英断」
[ 2017年9月26日 14:16 ] 芸能
-
テレ朝会長 「スマステ」終了で香取に感謝「独自の世界を作ってくれた」
[ 2017年9月26日 14:12 ] 芸能
-
哀川翔 安室の引退を支持「40歳でしょ。引き際としては最高」
[ 2017年9月26日 13:54 ] 芸能
-
山本耕史「子供を育てる以上の仕事はない」父親の育児論に黒柳も感心
[ 2017年9月26日 12:51 ] 芸能
-
松本若菜 「コウノドリ」にレギュラー出演 “ミステリアス”な女性役
[ 2017年9月26日 11:00 ] 芸能
-
上西小百合氏「ショーンK似」50代男性と「来春以降」結婚へ
[ 2017年9月26日 10:59 ] 芸能
-
「みなさんのおかげ」支える構成作家・遠藤察男氏 とんねるずと台本VSアドリブの日々
[ 2017年9月26日 10:00 ] 芸能
-
小倉智昭氏 パンダ命名「シャンシャン」的中「かわいくてしようがない」
[ 2017年9月26日 09:39 ] 芸能
-
「ひよっこ」見合い38回破談の早苗が“運命の人”と再会!ネット祝福「お幸せに」
[ 2017年9月26日 08:54 ] 芸能
-
「ひよっこ」演出家・黒崎博氏が明かす舞台裏 リアルな感情追求「泣くシーンで笑っても構わない」
[ 2017年9月26日 08:15 ] 芸能
-
水森かおり、安室の気配りに感激「人気者なのに優しい人だなと」
[ 2017年9月26日 06:44 ] 芸能
-
アンジュルム和田彩花が発見 運慶とアイドル「姿勢」に共通点
[ 2017年9月26日 06:33 ] 芸能
-
北野武監督 次作の純愛映画は失敗覚悟?「何年かたったらバイオレンスに戻って…」
[ 2017年9月26日 06:22 ] 芸能
-
福士蒼汰ドキドキ初主演舞台「勢いや20代のパワー出せたら」
[ 2017年9月26日 06:11 ] 芸能
-
西梅田劇場へ いらっしゃ〜い!大阪駅前に吉本の新拠点オープン
[ 2017年9月26日 05:58 ] 芸能
-
森山愛子、ヒット“髪”頼み 30センチバッサリ「あわよくば30万枚」
[ 2017年9月26日 05:53 ] 芸能
-
上白石萌音 TBS日曜劇場「陸王」出演「私も全力で走ります」
[ 2017年9月26日 05:48 ] 芸能
-
草なぎ&香取&稲垣のファンクラブ 申し込みは「予想上回る」
[ 2017年9月26日 05:38 ] 芸能
-
二宮和也 主演映画で野望「アカデミー賞よりミシュランの星」
[ 2017年9月26日 05:33 ] 芸能
-
古坂大魔王「楽しみ」AAA宇野とコンビでニッポン放送パーソナリティー
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
タモリ、草なぎの今後に太鼓判 変わらぬ2人の“友達の輪”
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
産休から復帰後初仕事 久保田アナ「またタモリさんとご一緒できて」感激
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
山中教授、司会に意欲「生命科学の研究をする若者増えるように」
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
放送699回で歴史に幕…香取司会の「スマステ」有終8%超え
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
宙組トップスター朝夏まなと 宝塚大劇場に別れ「本当に幸せでした」
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
月丘夢路さんお別れの会に600人…北島三郎「色っぽい母でした」
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
沙也加の夫 村田充が活動休止を発表「休養と次なる夢への準備」
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
パンダ赤ちゃんの名前「シャンシャン」に決定 黒柳徹子「新鮮な感じ」
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
阿久悠さん日記 母校で一部公開 27日から明大で特別展
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
耳にかけるだけで美顔…神崎恵がPR「頼もしいアイテム」
[ 2017年9月26日 05:30 ] 芸能
-
ゴクミ長女が芸能界デビューへ 「憧れ」母の道、来年本格始動
[ 2017年9月26日 04:00 ] 芸能
-
たかみな初ツアー千秋楽 安室意識?「ずっと引退しない」宣言
[ 2017年9月26日 03:43 ] 芸能