「笑点」初代・座布団運びを務めた落語家の現在…酒に溺れ、生活保護に

[ 2017年9月22日 21:26 ]

桂文字助に愛のある説教をした毒蝮三太夫
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 国民的人気番組「笑点」の初代座布団運びを務めた桂文字助(もじすけ、71)が22日放送の「爆報!THEフライデーSP」(金曜後7・00)に出演。笑点から降板した後に、落語界から“追放”された理由を告白した。

 46年生まれの文字助は18歳で落語の道へと進み、20歳のときに師匠・立川談志さんと運命的な出会いを果たす。気配り屋の文字助はある日、打ち合わせ中の師匠のもとへお茶を運ぶと「こいつを座布団運びにどうだい?」と談志さんの声が。このときの打ち合わせが、笑点の番組構成会議だった。異例の抜てきに喜び、芸に精進する文字助だったが1年半後、師匠に突然呼ばれて「毒蝮三太夫にやってもらうことになったから」と降板の宣告を受けることに。

 降板に納得がいかない文字助は酒に逃げ、借金は気づけば数百万円に。愛想を尽かした妻も出ていき、どん底の日々を過ごすようになる。酒量は増えて感情のコントロールができなくなる“異常酩酊”になり、些細な事でケンカをしては警察に連行された。悪評は広がり営業の数は激減。ついには談志さんにも喧嘩を売ってしまう。落語界で師匠に逆らうことはご法度。居場所がなくなり、落語から離れていった。

 現在の生活について尋ねると、自宅に番組スタッフを招待。家賃5万6千円というが「俺は払っていない。生活保護を受けているんだよ」と明かした。月に12、13万円の支給で、家賃や光熱費が引かれて手元に残る6万円で生活。5年前から近所の公園で毎朝掃除をし、近隣の人々から食料品や生活品をもらっているという。

 だが、酒量は今も減らず1日1升。飲酒中には“異常酩酊”になり、撮影する番組スタッフに突っかかることも。すると、文字助の話を聞いた2代目座布団運びの毒蝮が、番組にサプライズ出演。後輩にあたる文字助と久々の対面を果たした。思い出話に盛り上がるも、酒を飲もうとする文字助を見た毒蝮は「生活保護受けてんだろ!」「文句がくるぞ。生活保護を受けてるのになんで酒を飲んでいるんだと」と説教。“兄弟子”の言葉が効いたのか、文字助は神妙な表情を見せた。

 その後、毒蝮との再会に刺激を受けたのか、5年ぶりに高座へ。長年、談志さんに鍛えられた落語は錆びついておらず、客の笑いを誘って場を盛り上げていた。

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2017年9月22日のニュース