藤井四段、順位戦無傷3連勝 C級2組第3局「攻め合いの形で」

[ 2017年8月11日 05:30 ]

順位戦C級2組3回戦で高見泰地五段(右)と対局する藤井聡太四段
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 将棋の藤井聡太四段(15)は10日、東京都渋谷区の将棋会館で指された順位戦C級2組第3局に臨み、高見泰地五段(24)を108手で下した。これで50人が昇級3枠を争う順位戦は無傷の3連勝、公式戦の通算成績は35勝3敗。

 先手の高見が駒組みの途中で早い仕掛けをにおわせると、果敢に反応。「序盤は全くの手探り。攻勢を見せられたので、攻め合いの形でいこう、と」。相手王の筋に飛車を構え、互いの金銀を激しく交換しながら優位を築いていく。直後に飛車交換に導き、手中にした大駒を敵陣深く打ち込む厳しい手順で「少し指しやすくなった」と、手応えをつかんだ。「ずっと難しいかなと思ってましたが…」と殊勝に振り返るも、内容的には快勝の部類に入る。

 他のタイトル戦と違って敗れても終了ではない半面、高勝率を残して一つ一つ段階を上っていかねばならないのが順位戦の宿命だ。持ち時間も6時間と長く、棋士としての総合力が多角度から試される舞台で、15歳の史上最年少プロは3連勝と上々の始動だ。

 「よいスタートが切れました。これからも昇級目指して頑張りたい」。公式戦の連勝記録は途切れても連敗は決してしない。細くて長い名人への道を、藤井は着実に歩んでいる。

 ▼高見五段 常に指しづらかった。自分とは全然読みが違う。そっちの方がいい手だったかと驚くばかり。

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2017年8月11日のニュース