ざこば 涙の仕事復帰“絶対泣かへん”なのに「アホかいな」

[ 2017年7月30日 05:30 ]

落語会「ざこば南光二人会」に出演し、感極まる桂ざこば
Photo By 共同

 塞栓性脳梗塞などと診断され、5月下旬から入院している落語家の桂ざこば(69)が29日、神戸市内で行われた落語会に出演し、63日ぶりに仕事復帰した。

 退院予定は週明けの31日だが、この日は「ざこば南光二人会」と銘打っていたこともあり特別に外出許可を得た。落語を披露するまでにリハビリが進んでいないため、トークだけの参加となった。

 舞台袖から羽織姿で姿を見せると、超満員の客席からは割れんばかりの拍手が湧き起こった。そんな中、しっかりした足取りで舞台中央へ。座布団に正座して深々とおじぎし、頭を上げると早くも涙で顔をくしゃくしゃにしていた。「おおきに…。出てくる時に“絶対泣かへんぞ”と思うて来たのに、こうして目開けたら泣いてんねん。アホかいな」と自虐気味にあいさつし、早速笑いを取った。

 続けて「皆さん、ご存じでしょ?ま、頭の方がポーンといきまして…」と病状を軽妙に説明。「なかなか(言葉が)出てけえへんねん」と言う割には、わずか5分強の出番も笑いの連続でトークもさえた。

 最後は「頑張ってアレしますんで、米朝をひとつよろしくお願いします」と、一昨年3月に亡くなった師匠の名を出し、客席に「?」マークを生んだまま退席。続けて出演した桂南光(65)が「米朝って…。あれは絶対、腹に(自分が襲名することを)持ってまっせ」と突っ込んで、客席を沸かせていた。

 ざこばは5月27日、舞台の稽古中に救急車で運ばれそのまま入院。退院後は週5日のペースでリハビリし、テレビ復帰などは体調を見て決めるという。

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