藤井四段34勝目 平藤七段は脱帽「もっと凄みを感じた。お見事」

[ 2017年7月27日 14:12 ]

平藤眞吾七段(右)に勝って公式戦通算34勝目を挙げ「銀河戦」の本戦トーナメント進出を決めた藤井聡太四段(左)は感想戦で盤上を見つめる
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 史上最年少棋士・藤井聡太四段(15)は27日、関西将棋会館(大阪市福島区)でさされた第26期銀河戦予選で平藤真吾七段(53)と対局し、101手で勝利。公式戦34勝目(2敗)を挙げた。次戦は8月4日の王将戦第1次予選決勝で好調の菅井竜也七段(25)と対戦する。

 早指し将棋は65分間、先手番101手で完勝。「早指しはあまり得意ではないとテレビで話していたが?」との質問に「持ち時間は長ければ長い方がいいけど、早指しは早指しの面白さがあるので。間合いも持ってる。特に苦手だと言うことはありません」と堂々と返した。平藤七段との92日ぶり2度目の対戦に勝ち、銀河戦本戦トーナメント進出が決定。「銀河戦はテレビ棋戦なので多くの方に見て頂ける。熱戦を演じて勝ち上がっていけるように頑張りたい」。公式戦通算34勝2敗とした。

 「きょうは積極的に指そうと思って。その方針通りに最後まで指せたと思います」

 売り出し中の若手に強いと言われる平藤七段が振り飛車で早めに攻めの姿勢に。だが、藤井四段は少しも動じずマイペース。持ち時間25分の早指し戦で自陣を堅め、中盤から攻撃に転じてそのまま勝ちきった。敗れた平藤七段は「(14連勝目の)前回よりもさらに倍ぐらい凄みを感じました。ちょっとありえないような活躍をできる実力を持っていますから。もっと凄みを感じましたね。お見事でした。情けない」と脱帽するしかなかった。

 注目は次戦。第67期王将戦第1次予選の決勝で菅井七段と相まみえる。菅井七段は第2局まで進行中の第58期王位戦7番勝負で羽生善治3冠(46)=王位、王座、棋聖=に目下2連勝中と絶好調の強敵だ。B級1組の棋士とは公式戦で初の対戦となる。

 「挑戦…。力負けしないように精一杯指したいと思います」

 夏休みは「余裕ができたので」と将棋に打ち込める毎日。日々、着実に成長する中学3年生、15歳。乗りに乗る菅井七段から金星ゲットも夢じゃない。

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