酒井藍 座長デビュー「助けられてばかり 皆楽しめる新喜劇にしたい」

[ 2017年7月26日 11:47 ]

酒井藍の吉本新喜劇座長就任公演で口上を述べる(左から)すっちー、辻本茂雄、酒井藍、内場勝則、川畑泰史
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 吉本新喜劇の酒井藍(30)が26日、大阪ミナミのなんばグランド花月で座長デビューした。新喜劇初の女性座長就任で、お披露目公演初日(31日千秋楽)は終始、緊張の面持ち。初日最初の公演後、「きょうも皆さんに助けられてばかりでした。お客さんも演じる方も皆楽しめる新喜劇にしたい」と決意を新たにした。

 1959年に「吉本ヴァラエティ」としてスタートした新喜劇では、酒井がレギュラーとして初の女性座長、さらに99年に座長固定となってから最年少30歳での座長就任となった。座長として最初の公演は「恋する乙女はちょっぴり太め」。立ち位置を間違えて先輩座長・川畑泰史(50)から手を引っ張られたり「ホンマにホッペタ落としたろか…」と言って笑わせる場面で「ホンマみ…」と台詞をかんでしまったりと終始、緊張しっ放し。「1回目が終わったらホッとすると思ってたけど、最初と同じ気持ちでまだ、ドキドキしてます」と新座長デビューの舞台を終えても、緊張感たっぷり、必死の形相は変わらなかった。

 冒頭の座長就任の口上では、現座長の内場勝則(56)、辻本茂雄(52)、すっちー(45)、川畑とともに裃(かみしも)姿で舞台に上がり、慣習に習って終始無言。最年長の内場から「酒井藍ちゃんが座長就任と聞いて“イーッ”となった」と自身のギャグを交えて口上スタート。すっちーが“あいうえお作文”を披露。「さかいあい。“さ”は、さわやかで、“か”は、かしこくて、“い”は、いい人で、“あ”は、愛嬌があって、“い”は、意地汚い…」と出演者をずっこけさせたが、酒井はニコニコ笑っているだけ。川畑が「横綱襲名されて…」と爆笑を誘い「藍ちゃんはいつかは大きくなると思っていたが、ここまで大きくなるとは。女性ならではのお芝居をやってほしい」とエール。芝居の本番の最後も「全力でサポートする」と締めくくった。また、辻本は「初めての女性座長。男と違って気配りもできる」と“女性らしさ”を期待していた。

 しかし、先輩座長の言葉も「口上はゾクゾクして股間がムズムズしていました。ありがたい言葉を頂いたと思うけど、ひと言も覚えてない」と新座長は舞台上で全く余裕がなかったようだ。この日朝5時に布団に入ってからも一睡もできず、台本を繰り返し読んだほど。朝食も味がしなかったそうだ。

 「皆さんのおかげでお客さんも笑ってくれました。座長への第一歩?まだ、線の上に足を乗せただけ。少しずつ、皆をカバーできるように。お客さんも一緒に、皆で楽しめる新喜劇を作って行きたいです」 酒井が決意表明。吉本新喜劇の歴史に新たな1ページが加わった。

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