「悦ちゃん」主演のユースケ 好演生み出す自己流スタンス「原作は読まない」

[ 2017年7月22日 08:00 ]

土曜時代ドラマ「悦ちゃん〜昭和駄目パパ恋物語〜」の主演を務めるユースケ・サンタマリア(C)NHK
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 俳優のユースケ・サンタマリア(46)が15日にスタートしたNHK土曜時代ドラマ「悦ちゃん〜昭和駄目パパ恋物語〜」(土曜後6・05)に主演。持ち前の存在感で、売れない大衆作詞家・柳碌太郎を好演している。一人娘の悦子を演じる注目の子役・平尾菜々花(11)とのコンビが早くも話題だが、ユースケは「彼女とのシーンは芝居が豊かになる感じがする」と絶賛。また「作品の原作は読まないようにしている」と“ユースケ流”の演技への向き合い方についても語った。

 昭和10年の銀座が舞台の“昭和ラブコメ時代劇”。3年前に妻を亡くした碌太郎(ユースケ)が、父の再婚計画を企てる長女・悦子(平尾)の奔走によって新たな恋を見つける姿を描く。

 NHK連続ドラマ初主演となるユースケ。演じる碌太郎について「たまたまなんですけど、僕そのままです。“子ども大人”ですね。常識はあるんですけど、どこか10代の頃のまま生きているところがあるというか。僕もそうなんですけど、この仕事(俳優)をやっている人間にはそういう人が多いと思います」と親しみを感じている。

 悦子を演じる平尾は2014年の同局土曜ドラマ「ボーダーライン」でドラマデビュー。その後もドラマやCMに多数出演し、現在最もブレイクが期待されている注目の子役だ。ユースケは「芝居がものすごくさりげない」と演技力を絶賛し「一緒に演技をしていて、とても楽しいです」と笑みを浮かべた。

 「2人で1人のような“バディー”の関係ですね。安心して背中を預けています。敵なんか誰もいないですけどね。でも本当に頼りにしているし、彼女とのシーンは高揚感があって、芝居が豊かになっていく感じがします。今の子役はみんなしっかりしていますけど、そうした中でも菜々花ちゃんはこれからグイグイ出てくるでしょうね。かわいくもあり、ちょっとエキゾチックという、あまりいないタイプの美人さんです。普段は照れ屋な11歳の女の子なんですけど、すごいですよ。ドラマを見てもらえれば、分かると思います」

 これまでの自身のキャリアについて「現代劇への出演が多くて、時代劇はほとんどやったことがない」と振り返る。だが「現代劇でも、時代劇でもあまり変わりはないです。毎回、自分ではない人間に変身しなければいけないので」と現代と異なる時代の人物を演じることに壁は感じていない。

 今作へ出演するにあたっての役作りについて聞くと「時代背景を調べたり、原作を読んだりはしていない」という。今作の原作は、昭和の“大ヒットメーカー”獅子文六の同名小説。

 「僕は原作のある作品に出る時、絶対に原作は読まないようにしています。何か“縛り”のようなものができてしまう気がするので。原作のファンの方も“この役にはこの人だ”という思いがあって、配役が決まった時に『おまえじゃないんだよ!』と言っている方もいると思います。でも、そのことを気にしていたら芝居はできない。だから、完全なオリジナル作品をやるくらいのつもりで『この役はオレしかいないんだ!』という気持ちで演じないといけないと思っています」

 15日放送の第1話「求ム!パパのお嫁さん」で、村岡(村川絵梨)との恋に破れた碌太郎。22日に放送される第2話「お見合い相手はご令嬢」は、大銀行・日下部銀行の令嬢・カオル(石田ニコル)との見合い話が舞い込む。妻を亡くして以来“しみったれ”の中年男となってしまった碌太郎に嫁は見つかるのか。「ある時はパパ、ある時は親友、ある時は相棒」とユースケが語る、碌太郎と悦子の関係性を楽しみながら今後の展開を見守りたい。

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