織田裕二「世陸」20年!日本男子短距離の成長に「20年前は考えられなかった層の厚さ」

[ 2017年7月4日 18:09 ]

「世界陸上ロンドン」のメインキャスターを務める織田裕二
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 8月4日の開幕まで残り1カ月となった陸上の世界選手権。TBSが中継する「世界陸上ロンドン」(8月4〜13日)のメインキャスターを務める俳優の織田裕二(49)が3日、都内で合同取材会に出席。ジャマイカの英雄、ウサイン・ボルト(30=ジャマイカ)の引退レースや“史上最強”の日本代表男子短距離陣など、大会の見どころを熱く語った。

 1997年のアテネ大会以来ちょうど20年、11大会連続の大役。前回の北京大会では64時間にわたる生中継で大会の模様を伝えたが、今回は10日間で約1・5倍となる93時間の予定。「未知の世界、初めての挑戦です。実は前回の北京で残り2日となったところで高熱を出して…。残り2日間、ヘロヘロになりながら仕事しました」と衝撃の告白をしたが、「誰が勝った負けただけではない、背景にある人間ドラマを含めて選手の魅力を深く掘ってお伝えしたい。陸上に興味がある人もない人も楽しめる番組作りができたらいいなと思います」と強い意欲を口にした。

 注目は、今大会での引退を表明しているボルトのラストラン。「以前インタビューしたのですが、自分の中にある“子供っぽい自分”を体現している人だと思いました。“自分が少年だったらこうするよね”ということをやっている。イタズラしたい、皆をアッと言わせたい気持ちを持っている人なので、ラストランでもボルト劇場を期待したい。とにかく楽しませてくれるのではないか、目が離せないことをしてくれるのではないかと思います。ボルトは何をするのだろうとワクワクしながら見たいですね」と楽しみにしている様子だ。

 もちろん、日本代表戦士にも熱いエールを送る。男子短距離は日本選手権の2種目制覇のサニブラウン・ハキーム(18=東京陸協)、多田修平(21=関学大)、ケンブリッジ飛鳥(24=ナイキ)、飯塚翔太(26=ミズノ)が出場。7月下旬以降に出場の可否が決まる男子400メートルリレーメンバーには桐生祥秀(21=東洋大)と藤光謙司(31=ゼンリン)が候補入り。97年から現地で観戦を続ける織田は、今大会における選手層の厚さに舌を巻く。「リレーだけでなく、個人でも戦うことができる選手がそろいました。これまでも1人、2人はいましたが、4人、5人いて、さらに多田選手も出てきた。20年前には考えられなかった」と感慨深げ。「層が厚くなると、どんどんレベルアップするのが面白いですね。リレーでは、誰を何走にするのかと想像するのも楽しい。これまでは予選で(エースを)“温存”する余裕がなかったのですが、いまは考えられるようになったのが日本の力だと思います」と本番に期待を込めた。

 通信技術の進化やSNSの普及などにより20年前とは取材方法も様変わりしたが、今大会では現代のスタイルに合った“視聴者ファースト”のインタビューに挑戦したいという。「20年前にできなかったことが簡単にできる時代なので、リアルタイムで“こういうことを聞いてほしい”という声があれば、その声を反映できるにしたい」とコメント。番組作りに真摯に臨む“世陸の織田裕二”は今年も熱い。

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