“後味の悪さ”で話題「犯罪症候群」 気になる新エピソード

[ 2017年6月11日 17:14 ]

 事件解決に奔走するが結末に救いがない…だけど面白い“後味悪い系ドラマ”として話題なのが「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」(カンテレ・フジテレビ系、毎週火曜よる9時)。それに引けを取らない後味の悪さでありながら視聴者から好評を得ているのがWOWOWと東海テレビで共同製作した「犯罪症候群」だ。

 原作・貫井徳郎の推理小説“症候群シリーズ”をドラマ化したもの。4月からシーズン1を玉山鉄二主演で地上波、東海テレビ(フジテレビ系全国ネット)にて放送、11日からはWOWOWプライム(初回は無料放送)にて主演を谷原章介にバトンタッチし、新たなエピソードを展開していく。5月27日に最終回を迎えたシーズン1は、妹を未成年者に殺されたことで復讐心に苦しむ主人公というダークな設定に加え、第1話から3話にかけて描かれた少額の身代金を要求し確実に儲ける「小口誘拐事件」を中心に展開。秘密裏に捜査する警視庁の環(渡部篤郎)が証拠を捏造し逮捕に追い込むという勧善懲悪ではない結末だったことや、後半の「男児誘拐事件」では、1億円の身代金も人質の命も奪われ最悪の結末を迎えるなど、描かれるエピソードがどれも“後味が悪い”ことが特徴だ。

 データニュース社(東京)が行なっているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象2400人)によると、シーズン1の平均接触数は同枠(「オトナの土ドラ」)で最高値を獲得。平均満足度も3・72(5段階評価)と高満足度の基準3・7を上回るなど高評価を得た。視聴者の回答をみると「ダークな展開がマジで面白い」(42歳女性)、「奥が深すぎて少しこわい。最終的にどうなるかがわからないので面白い」(43歳女性)、「後味悪いね…でも気になる」(55歳男性)など、すっきりしないもどかしさが逆にドラマの深みとなり視聴意欲を高めたようだ。

 WOWOWで放送されるシーズン2の主人公・鏑木(谷原)は、警視庁から所轄に左遷され、シーズン1とは大きく立場が変わってしまう。最終回の感想では「これからもっと救われない状況に落ちて行くんだろうと予想しながらWOWOWも見ます」(55歳女性)など、視聴者の期待度は高まっている。さらに進化した“後味の悪さ”を堪能できそうだ。

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2017年6月11日のニュース