カトパン似「ママダメ」台湾ヒロイン 恋も仕事も積極的 いつか宮崎監督と…

[ 2017年6月11日 11:00 ]

女優に監督にと多方面で活躍するジエン・マンシュー
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 「カトパンに似ている」とネット上で評判の台湾女優ジエン・マンシュー(28)が主演映画のプロモーションで来日した。台北芸術大学の監督コースで学んだ本格派で、才色兼備を絵に描いたような人だ。日本での仕事がどんどん増えていきそうな予感がする。

 顏がちっちゃい。「カトパン」の愛称で人気のフリーアナウンサー加藤綾子(32)に確かに似ている。カトパンのことは知らなかったが、いつの日か対面の機会が訪れれば面白い。

 5月27日に封切られた「ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。」(以下「ママダメ」)でヒロインを演じた。恋愛に奥手な日本人男性モギさんと、何事にも全力投球の台湾女子リンちゃんの恋物語。実話がベースで、「映画になることを知って本物のリンちゃんの友達が“私に演じてもらえば”って推薦したんだそうです」と明かした。

 「女性の方が恋愛に対しては積極的だと思う」と笑う。劇中にちょっとした誤解から2人の仲がぎくしゃく。リンちゃんが台湾から日本にコールする場面が出てくる。「恋をしかけている人を、もしかしてこのまま失ってしまうかもしれないと切羽詰まった気持ちが彼女に電話をかけさせた。実際の私もそうするでしょう」

 東京から長崎まで日本各地で撮影を行った。「安芸の宮島が素晴らしかった。船に乗らないと行かれませんし、なんと言っても赤い鳥居の印象が強烈でした。台湾にあのような風景はありませんし、私にとってスペシャルな場所でした。おまけに厳島神社で伝統的な日本の結婚式を目にすることができました。テレビや映画でしか見たことがなかったので、とてもラッキー。“ママダメ”にとっても幸運なことだったと思います」

 これまでプライベートも含めて13回も来日している親日派。「俳優ではオダギリジョーさんの大ファン。“メゾン・ド・ヒミコ”がきっかけです。一目お会いできるだけでいい。そのくらい素敵な方」とぞっこんだ。

 演出家は是枝裕和、三谷幸喜、岩井俊二、そして宮崎駿監督らの名前を挙げた。「何かの機会に宮崎監督と関わりができるとうれしい」と声を弾ませる。

 女優になりたいという夢はなかったそうだ。「小さい時からお話を作るのが好きで、作った話を頭の中で演出していました。それで大学も監督科を選択したのです」

 自ら主演した監督作もあるが、「あくまで特殊ケース。監督なら監督に集中し、俳優なら俳優に専心した方がいいと、私は思います」と言い切る。「“ママダメ”のように日本の男性と運命の出会いをしたら?」と水を向けると「私のお母さんは何て言うでしょ?」とニコッ。笑った顔がまた可愛かった。

 ◇ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。 モギ夫妻の同タイトルのフォトブック(新潮社)を基に谷内田彰久監督が映画化。SNSを通して知り合ったモギさんとリンちゃんの恋模様。モギさんを中野裕太が好演。蛭子能収も出演。順次全国展開中で、16日からは台湾でも公開される。

 ◆ジエン・マンシュー(簡?書)1988年10月16日生まれの28歳。台北芸術大学戯劇学部在学中の2010年にデビュー。女優、監督、脚本家。16年、映画「菜鳥〜Maverick」で台北映画祭の最優秀助演女優賞受賞。代表作にドラマ「あの日を乗り越えて」など。身長1メートル62。趣味は読書、ヨガ。

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