舞台異例の第4弾 三宅弘城主演「鎌塚氏、腹におさめる」8〜9月上演

[ 2017年6月9日 12:00 ]

舞台「鎌塚氏、腹におさめる」のビジュアル(左から三宅弘城、二階堂ふみ)(撮影・三浦憲治)
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 2015年後期のNHK連続テレビ小説「あさが来た」の亀助役で知られる俳優の三宅弘城(49)が主演を務める舞台の人気シリーズ第4弾「鎌塚氏、腹におさめる」が8〜9月に上演される。近年、舞台作品のシリーズ4作目が製作されるのは異例。脚本・演出を務める倉持裕氏(44)は「(主人公の)アカシを手放すまいという想いで必死にやっていた2作目、3作目を経て、4作目の今回はそこから解放されたような気持ちがあります」と話している。

 三宅演じる完璧なる執事・鎌塚アカシが“騒動”に巻き込まれるコメディー。2011年5月に第1弾「鎌塚氏、放り投げる」、12年8月に第2弾「鎌塚氏、すくい上げる」、14年7月に第3弾「鎌塚氏、振り下ろす」を上演。今回、3年ぶりに第4弾が登場する。 再演ではなく、近年、舞台作品の新作シリーズとなると、古田新太(51)が石川五右衛門を演じた劇団☆新感線の08年「五右衛門ロック」、10年「薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive」、12年「ZIPANG PUNK〜五右衛門ロックIII」などがある。しかし今回のように、4作目となると、珍しい。

 第1弾と第3弾はともさかりえ(37)、第2弾は満島ひかり(31)をヒロインに迎えたが、今回は二階堂ふみ(22)が初参戦。推理小説にのめり込む名家の令嬢・綿小路チタルを演じる。アカシ(三宅)とチタルが屋敷において発生した殺人事件の解決に乗り出す。共演は眞島秀和(40)お笑いトリオ「我が家」の谷田部俊(39)玉置孝匡(45)猫背椿(44)大堀こういち(54)。

 倉持氏は2000年に劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」を旗揚げ。04年に「ワンマン・ ショー」で“演劇界の芥川賞”と呼ばれる第48回岸田國士戯曲賞に輝いた。コメディーに定評があり、NHK「LIFE!〜人生に捧げるコント〜」のコント執筆も。昨年から今年にかけ、劇団☆新感線「いのうえ歌舞伎《黒》BLACK『乱鶯』」、松重豊(54)主演「家族の基礎〜大道寺家の人々〜」、竹中直人(61)とのタッグ第2弾「磁場」、黒木華(27)主演「お勢登場」、関ジャニ∞横山裕(36)主演「妄想歌謡劇 上を下へのジレッタ」とフル回転している。

 そして、代表作とも言える「鎌塚氏」シリーズの第4弾。当初、シリーズ化の構想はなかったといい、倉持氏は「1本目やってみて、感触がとてもよかったので、地方公演の最中に、プロデューサーと、これはシリーズ化できるねという話をした覚えがあります。それくらい自分の中で手応えがあった分、逆に2作目、3作目のときはプレッシャーがすごかったですね」と振り返る。

 「(主人公の)アカシを手放すまいという想いで必死にやっていた2作目、3作目を経て、4作目の今回はそこから解放されたような気持ちがあります。たぶんそれは『もうしばらくの間はアカシが自分のそばにいそうだな』という感じがするから。今回は何だかすごくゆったりと構えて作品をつくることができる気がしています」と手応えを口にしている。

 公演日程は以下の通り。

【東 京公演】8月 5日(土)〜8月27日(日)=本多劇場

【名古屋公演】8月29日(火)〜8月30日(水)=日本特殊陶業市民会館ビレッジホール

【大 阪公演】9月 2日(土)〜9月 3日(日)=サンケイホールブリーゼ

【島 根公演】9月 5日(火)         =島根県民会館大ホール

【広 島公演】9月 7日(木)         =JMSアステールプラザ大ホール

【宮 城公演】9月13日(水)         =電力ホール

【富 山公演】9月15日(金)         =富山県民会館ホール

【静 岡公演】9月18日(月・祝)       =静岡市清水文化会館マリナート大ホール

 チケット発売日は東京公演、大阪公演、宮城公演、富山公演が6月10日。島根公演が6月17日。その他は発売中。

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2017年6月9日のニュース