歌丸 呼吸困難で再入院…今年3度目、早期復帰は厳しい状況

[ 2017年6月4日 06:00 ]

桂歌丸
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 落語家の桂歌丸(80)が2日に体調不良を訴え、横浜市内の病院に再入院したことが3日、分かった。歌丸は肺炎のため4月16日に入院し、5月13日に退院したばかり。3日は、神奈川県内で春風亭小朝(62)との「特選 匠の噺会」で高座復帰の予定だったが、降板した。

 病名は「左肺炎慢性呼吸不全の急性憎悪」。2日の夜に自宅で「はぁはぁ…」と呼吸が荒くなり、微熱もあったため妻の冨士子さんが「病院に行った方がいいんじゃない?」と促したという。意識はしっかりしており、病院に行く前には自身が会長を務める落語芸術協会の担当者に「入院の可能性が高いと思う」と自ら連絡。担当者は「3日の復帰は本人が熱望していたので、とても残念そうだった」と語った。

 4月の入院時は誤嚥(ごえん)性肺炎を起こして一時、肺が真っ白になっていたが、今回は比較的軽い症状という。主治医からも「1〜2週間の入院で済むのでは」と言われている。そのため、14日に予定されている小朝との「匠の噺会」や下旬に組まれている地方での高座については現状、キャンセルをしていない状態。ただ、関係者は「さすがに早期の復帰は厳しいのでは」と話している。今年に入って3度目の入院となるだけに、盛夏を前に当面、休養する可能性もある。

 この日の代役は三遊亭小遊三(70)と林家たい平(52)が務めた。2人はレギュラー出演する日本テレビ「笑点」の収録を終えて会場に直行。たい平は「(三遊亭)円楽さんには借りをつくりたくない、と歌丸師匠が懇願するので私たちが来ました」と話し、会場を沸かせていた。

 ▼医療ジャーナリストで医師森田豊氏 肺炎により呼吸が苦しい状態が慢性化した上に、免疫力が衰えるなどして一時的に悪化した。基本的に体内に酸素が少ない状態なので、酸素を投与し抗生物質を点滴すれば改善する。歌丸さんは肺炎が良くなっていないまま無理をして高座に復帰しようとしているのではないか。ゆっくり静養し、免疫力を保つようにすることが先決となる。

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2017年6月4日のニュース