アマチュア初段の文枝 14歳藤井四段は「ホントに凄い 落語界にも若手が出てきてほしい」

[ 2017年5月18日 18:05 ]

「わろてまえ劇場」に出演した(左から)桂三風、桂文枝、桂三語
Photo By スポニチ

 「大阪国際がんセンターわろてまえ劇場」第1回公演が18日、大阪市中央区の大阪国際がんセンターで開催され、上方落語協会会長の桂文枝(73)、弟子 の桂三風(55)、桂三語(31)が40人のがん患者、病院関係者らを前に落語を披露した。

 この中で文枝はこの日、デビュー18連勝を達成した将棋のプロ最年少棋士、藤井聡太四段(14)について「ホントに凄い。将棋界にも明るい話題が出てきた。うらやましい。王将になってほしい。落語界にも藤井四段みたいな若手が出てきてほしい」と若手落語家の奮起を促した。文枝自身、将棋が好きで、アマチュア初段の腕前。「藤井君と対談できればいいかな」と共演を熱望していた。

 この日の題目は「ぼやき酒屋」。自身の耳鼻科や歯科の話を交え、居酒屋で店の大将相手にぼやくというネタ。公演前に弟子たちに「患者さんを刺激しないように」と指示を出して、気を遣いながらも爆笑を誘った。「笑いが(病気に)効果があるかは分からない。でも、笑うことで一時でも病気のことを忘れられれば。研究が進めばいい。私の落語を聞いて病気が進行したなんてことのないように。お医者さんたちも患者さんとのコミュニケーション力を磨くために、落語をやればいい」と締めくくった。

 同センターでは、日本初の取り組みとして、がん患者とがん患者に接する医療提供者を対象に「笑い」の舞台を定期的に鑑賞することが生活の質(QOL)や免疫機能などに与える影響を明らかにする「笑いとがん医療の実証研究」を行う。公演後にがん患者の血圧、脈拍などを計測し、さらに感想を収集して検証する。そのため、関西に拠点を構える「松竹芸能」「米朝事務所」「吉本興業」が協力する。今後は6月1日に「酒井くにおとおる」、同15日は「オール阪神・巨人」、同29日に桂ざこば(69)ら、7月13日は「海原はるかかなた」ら、同27日は「大木こだまひびき」ら、最終回の8月24日は桂文珍(68)が登場するなど、公演は計8回開催される。

続きを表示

2017年5月18日のニュース