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改憲覆面レスラーを前に民進ガチンコプロレスはなるか

安倍晋三首相
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 【小池聡の今日も手探り】永田町に「覆面レスラー」が出現した。安倍晋三首相が憲法9条改正と2020年施行を目指す考えを表明したことを受けて、民進党の榛葉賀津也参院国対委員長が発した言葉だ。

 5月10日の会見で「突然、憲法9条改正という覆面レスラーがリングに上がり、暴れ出して試合をめちゃくちゃにした」と言及。「森友学園や共謀罪から(国民の)目をそらしたいと疑わざるを得ない」と指摘した。9条改正案に国民の関心が集まり、民進党の政権追及がかすみかねないことにいら立ちをみせたと報道された。

 首相表明の背景の1つとしてよく言われるのは、次期総選挙で改憲に反対する共産党などとの野党共闘を目指す一方で、改憲を巡り意見が分かれている民進党の分断を狙ったというもの。4月には長島昭久衆院議員が離党届を、細野豪志衆院議員が代表代行の辞表を提出。それぞれ共産党との共闘、憲法に対する執行部との考えの違いを理由に挙げていた。

 最近は改憲に向けた具体的な発言を控えていたとされるだけに、覆面を脱いで本性をあらわにしたとも見受けられる安倍首相。一方、党内の混乱を避けるために本格議論を先送り、覆面をかぶったままにも映る民進党。覆面に隠された内実は定まらない方向性か。

 政権追及がかすむ面もあるかもしれないが、混乱回避へ9条改正案に関心が集まること自体好ましくない民進党、森友問題を再燃させて改憲から目をそらしたい民進党―国民からそのように見られることのないような党運営を期待したいものだ。

 ところで、榛葉氏は初代タイガーマスクの佐山聡が設立した「リアルジャパンプロレス」のコミッショナーでもある。昨年11月、萩生田光一官房副長官が野党の国会対応について「田舎のプロレス」と発言した際には猛反発。「(国会の場で)ガチンコのプロレスをやってやろう」と鼻息を荒くしていた。

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案を巡り与党側が描くスケジュールは5月18日の衆院通過。民進党は強行採決に至れば金田勝年法相の不信任決議案を提出する構えを見せて、けん制している。

 いずれにせよ、リングは榛葉氏の主戦場である参院に移っていく。審議については中身はもちろん、費やした時間をどう評価するか、参院でも議論になりそうだ。だが、そうは言っても最後は数の力か。それにあらがう有効策はあるのか。6月18日の会期末まであと1カ月。与党内からは会期延長論も出ているが、1強下の改憲覆面レスラーを前にして、55年体制を思わせる“段取り国対”ではなく、どんなガチンコプロレスを見せてくれるのか、注目したいと思う。 (編集委員)

 ◆小池 聡(こいけ・さとる)1965年、東京都生まれ。89年、スポニチ入社。文化社会部所属。趣味は釣り。10数年前にデスク業務に就いた際、日帰り釣行が厳しくなった渓流でのフライフィッシングから海のルアー釣りに転向。基本は岸からターゲットを狙う「陸(おか)っぱり」。

[ 2017年5月16日 10:00 ]

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