役所広司 主演新作はド迫力呉弁じゃけん!「仁義なき戦い」の“血”継承

[ 2017年5月5日 05:30 ]

舞台となる広島・呉を一望する山で映画「孤狼の血」のロケを行った(左から)江口洋介、役所広司、松坂桃李
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 俳優・役所広司(61)主演の映画「孤狼の血」(監督白石和彌、来春公開)の撮影が広島県呉市で行われている。

 1988年の同市が舞台で、暴力団との癒着が噂される刑事・大上(役所)らが捜査する失踪事件を発端に暴力団組織間の抗争が激化していく物語。同じく呉が舞台でやくざ映画の名作「仁義なき戦い」を生み出した東映が手掛け、同作のテイストを受け継ぎ、バイオレンスたっぷりに男たちの激しい生きざまを描く。

 報道陣に公開されたのは、呉を一望できる灰ケ峰山頂で、江口洋介(49)が演じる暴力団の若頭と対峙(たいじ)するシーン。抗争への発展を阻止しようと組長の引退を求める重要な場面で「戦争して死ぬんは若い者じゃ、あいつらの命守るんがわれの役目じゃろが!」と呉弁で迫り、緊張感あふれる熱演を見せた。

 2人が顔を近づけ火花を散らすと圧巻の迫力で「象徴的なカットになる」と自信。「広島弁よりも語調が荒い」(関係者)という呉弁はスタッフに教わり「アウトローの役にとって呉の言葉は心地いい」と話した。

 オール広島ロケで、4月17日にクランクイン。今月20日まで1カ月以上に及ぶ撮影で「街の人の言葉も聞こえてきたり、映画にとって最高の場所」と充実の笑みを見せた。「仁義なき戦い」の“血”も受け継ぐ作品について「バイオレンスも激しいし、元気な映画になる」と手応え十分。「仁義…」に出演した菅原文太さんや松方弘樹さん、渡瀬恒彦さんらが近年相次いで亡くなり、江口は「ますますレジェンド的な映画になっている。そういう要素やDNAをつなげていきたい」と力演を誓った。

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2017年5月5日のニュース