【ドラマ座談会】ブルゾン「with B」いらずの好演 “母”エリカ様に泣かされ…

[ 2017年4月23日 12:19 ]

春ドラマに出演中の(左上から時計回り)沢尻エリカ、ブルゾンちえみ、長谷川博己、小栗旬
Photo By スポニチ

 春の新ドラマがスタート。寒さも去り、ドラマをチェックするにも心地よい季節の到来です。アネックス記者が初回の感想を語り合う「座談会」。まずはこの5作品。

 ――沢尻エリカが3年ぶりにドラマ主演を務める「母になる」(日本テレビ系)。沢尻の涙の演技が話題に。

 Y記者 迫真の演技に心揺さぶられた。愛する一人息子が誘拐され、胸に秘めていた思いを告白してから泣き崩れる場面では見ていて心が痛くなったほど。

 K記者 夫婦の出会いの描写が説明的で長い印象だったけど、その分、最後の親子の再会のシーンで泣けた。やはりエリカ様はエリカ様だと。離れ離れだった親子がどう修復していくのか見届けたいと思えた作品。

 S記者 沢尻が母親役?という声も多かったが、この人とても器用。ほぼ満点。原作はなくフリーハンドで作れるだけに、突飛な展開より1つ1つ丁寧に「なぜ?」を解きほぐすように描いて母になっていってほしい。

 R記者 「1リットルの涙」にハマった世代としては、母親役は感慨深かった。初回は田舎娘、独身、母親、離婚後と年齢をまたぐシーンが多く、それぞれが別人のように表情が違ってさすがだなと。

 ――お笑いタレントが存在感をみせている作品も。「人は見た目が100パーセント」(フジテレビ系)は、現在最も乗っているブルゾンちえみが出演。

 Y ブルゾンを今クールで起用したのはグッド。見る前は「演技どうかな?」と思ったけど、滑舌もしっかりしていた。次回予告で「探さない。待つの」とかネタも入れていて面白かった。

 N記者 キャリアウーマンネタばりの張りのある声、女優然とした姿は見ていて心地よかった。予想以上の演技力にびっくり。ドラマ内では「with B」のアシストは必要ないですね。

 K 出だしはメークの「How to ビデオ」を見ているみたいで「?」ってなりました。女子力のゼロの理系女子が、桐谷美玲、水川あさみという時点でちょっと苦しいかな。

 R メークの仕方やストールの巻き方など男性でも学ぶべき点が大いにあった。「女性ってこんなにも身なりに気を付けているのか」というのが分かり、自分も少々反省。久しぶりにおしゃれをしてみたいと思った。

 ――ハライチ澤部佑、阿佐ヶ谷姉妹の渡辺江里子らがいい味を出しているのは「ボク、運命の人です。」(日本テレビ系)

 K 分かりやすいラブコメで気楽に見られる。亀梨と山Pの掛け合いもテンポよくて面白い。ヒロインに「ボク、あなたの運命の人です」って迫るところは気持ち悪いですが…でも笑える。ただ、現実感がないところで好き嫌いは分かれそう。

 R 澤部や大倉孝二を筆頭に職場のドタバタ感が面白いので恋愛部分でも楽しめるのはありがたい。恋愛に縁のない自分にとって「運命の恋があるから、ひどい恋愛をして軌道修正してくれているんだよ」という山Pのセリフが妙に説得力があった。

 N コメディもお任せの実力派がそろっていることだし、もっと喜劇テーストを濃くしてもいいのかなと。山P演じる神様がピアスをしていたり、武田鉄矢のものまねをしていたけど、こういうすっとぼけた部分をどんどん突き詰めてほしい。

 Y 名作を残してきた「土9」を10時に移動。日テレの思い切った改編奏功なるか。視聴率含めて注目したい。

 ――毛色の違う刑事ドラマから2作品。まずは「小さな巨人」(TBS系)

 S エリートが左遷され、そこからまた這い上がるという流れだが、元々エリートだった人に視聴者が感情移入できるかどうか…。エリートではない人の方が圧倒的に多いからこそ下剋上は痛快。「正義は勝つ」だけではない今後のストーリーの行方に注目したい。

 R 警察の組織内部の戦いが焦点ということで斬新だった。登場人物を見渡しても全員が敵にしか見えず、自分だったら耐えられそうにない世界だった。「半沢直樹」のようにスカッと上司に啖呵を切る長谷川博己が見られるのか。今から楽しみ。

 K 土下座といい、わかりやすく「半沢直樹」をイメージしているのかなと。香川照之は存在感がありすぎて、ちょっとずるい。エリートが並ぶ中、安田顕演じる刑事が「現場の人」って感じでいい。今後キーになるのか。

 Y 長谷川と対峙する香川の目力が凄い。香川が「半沢」の時に演じていた大和田常務はすさまじい悪役だったけど、今作もどんどん悪い感じが出てくるのだろうか。今のところ100%ヒールでもない気がするので、今後の行方に注目したいな。

 ――アクション満載の「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」(フジテレビ系)はどう見た?

 Y アクションを含め、見応え十分。小栗旬と西島秀俊が渋い。アクション場面で興ざめするドラマもあるが、アクションがしっかりできる2人だから作品にのめり込んだ。

 N 2人は格闘技をマスターするために撮影の1年前から訓練を重ねてきたそうで、なるほどアクションシーンはどれも規格外。西島がマンションの外付け階段を1階ごとに飛び降りた場面では驚きの声も出たほど。キレッキレの動きに、見ている側も気分爽快。ただ、初回のバカ息子への制裁が張り手一発だけだったのは、すっきりしなかったけど(笑い)。

 R プロローグ的な新幹線のテロ事件では、予想以上にアクションシーンに力を入れて、さながら「24」のようだった。小栗&西島のハードボイルド感は大好物。一夜の愛を求める小栗も寡黙な西島も、20代男性としては憧れざるを得ない男性像だった。

 K 主役は小栗だけど、特捜班自体が主役という感じ。今後、それぞれのキャラクターもより鮮明に内面が描かれてくると思うので、その辺りも楽しみ。

 【座談会参加者】S記者=40代男性、息子の志望校合格確率20%未満。N記者=40代女性、歌詞カードなしで歌える「君は1000%」。K記者=40代女性、携帯の電池残量80%を切るとソワソワする。Y記者=30代男性、晩酌しながらテレビ観ているときの寝落ち率100%。R記者=20代男性、%の計算、小2で理解してた。

続きを表示

2017年4月23日のニュース