「ヒトヤノトゲ〜獄の棘〜」連ドラでリアルな“刑務所”に視聴者も興味

[ 2017年3月26日 13:07 ]

 経営破たんした証券会社の内情を描いた「しんがり 山一證券 最後の聖戦」(15年)や、航空会社勤務の人間の葛藤を描いた「沈まぬ太陽」(16年)など、地上波にはない“知られざる世界”を舞台にしたドラマを多く手掛けるWOWOW。今度は“刑務所”を舞台にした「連続ドラマW ヒトヤノトゲ〜獄の棘〜」が始まった。

 すでに19日に初回を放映しており、主演は昨年「臨床犯罪学者火村英生の推理」(1月期)や、今年映画版も公開される「ラストコップ」(10月期、いずれも日本テレビ)と話題のドラマに次々出演してきた窪田正孝。WOWOWドラマは初主演となる。大門剛明氏の「獄の棘」が原作で、ヒトヤ(獄)=刑務所での、いじめや賭博など内部にはびこる腐敗と、元刑務官である父の死の真相を描く社会派サスペンスに仕上がっている。

 データニュース社(東京)が行なっているWOWOW加入者を対象としたWOWOWウォッチャー(対象1000人)によると、そのリアリティあふれる世界観に「刑務所の中はどこもあんな感じなの?」(59歳女性)という驚きの声や、ディープな内容に「WOWOWでないとやらない感じ」(42歳女性)と評する視聴者もいる。興味深いストーリーに、初回満足度は3・87(5段階評価)と高満足度の基準3・7を超える好発進。知られざる世界を“楽しむ”という効果を生んでいる。

 受刑者にスポットをあてた作品は多いが、今作は刑務官が主人公。これまであまり知られることのなかったその仕事ぶり、例えば受刑者への指示の仕方や点呼の仕方など、細かい演出が施されており、実際の刑務所の中を垣間見るようなリアリティが特徴のドラマ。連ドラで見せることは難しいテーマだが、最後まで息切 れせずに“完走”し、「連続ドラマW」の伝統を継承してもらいたい。第2話は26日午後10時から。

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2017年3月26日のニュース