実咲凜音 涙で本拠地に別れ「必死にもがいた日 今では懐かしい」

[ 2017年3月6日 18:43 ]

 4月30日の東京公演千秋楽で宝塚歌劇団を退団する宙組のトップ娘役・実咲凜音(みさき・りおん)のサヨナラ公演「王妃の館/VIVA!FESTA!」が6日、兵庫・宝塚大劇場で千秋楽を迎え、約8年間慣れ親しんだ本拠地に別れを告げた。

 本公演後には「エリザベート」の「私だけに」や「ベルサイユのばら」の「心のひとオスカル」など、思い出の名曲を約15分に渡りサヨナラショーとして披露。クライマックスではトップスター朝夏(あさか)まなととのデュエットで見せると、超満員のファンからはすすり泣く声がもれた。

 最後の大階段を黒の紋付きに緑の袴で下りた実咲は「宝塚音楽学校の合格発表の日から、ちょうど10年目の春を迎えました。まるで昨日のことのように思い出します」と明るく切り出した。

 続けて「花組からこの宙組へ異動となった私は、未熟さゆえの厳しい試練がありました。必死にもがいた日、今では懐かしくよみがえります」と下級生のころから抜てきが続いた境遇ゆえの苦悩を振り返り、最後は「花組からご一緒させていただいた朝夏さん。こんなに不器用な私を最後まで導いてくださり、感謝の気持ちで…。まだまだサヨナラは言いたくない、という思いでいっぱいです」と話すと涙で声を震わせた。

 さらにカーテンコールでは、朝夏からショー「VIVA!…」の名場面「ソーラン節」のかけ声を「やってごらん」とムチャぶりされるも、袴姿でノリノリに披露。「本当に幸せです。東京公演もありますので、最後まで成長できるように努めたい」と締めくくった。

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2017年3月6日のニュース