渋谷天外 妻の末期がんを告白も「まだ生きています 元気になってきている」

[ 2017年2月13日 19:23 ]

 松竹新喜劇代表の渋谷天外(62)が13日、京都市内で開かれた友情出演映画「すもも」(監督井上泰治、年内公開予定)の先行上映会で舞台あいさつし、妻で元同新喜劇の久代さん(62)について、末期の膵臓(すいぞう)がんで余命3カ月と宣告されていたこと明かした。

 同作で映画初共演を果たして共に舞台に立った妻について、「私たちも人生で色んな岐路に立ってきたが、妻はまだ生きています。元気になってきている」と笑顔で報告した。 

 終演後には本紙取材に応じ、昨年5月に診断されたことを告白。抗がん剤治療が効果を発揮し、「がんは縮小傾向にある」といい、現在も通院で治療を続けている。告知を受け、映画出演経験のない妻を「通行人でいいから画面の片隅に出して」と井上監督に頼み、共演が実現した。

 昨年8月に撮影に参加した久代さんは、「貴重な経験をさせていただいた」と笑顔。宣告を受けたとき「辛かったし、慌てた。もうちょっと命を延ばしてと言った」という天外に対し、久代さんは「もともと能天気な性格で、危機感はなかった」という。発病後もライブをしたり、昨年9月には松竹新喜劇に飛び入り出演。「今も好きなことをしているのが生きる力、薬になっている」と明るく話し、体調の良好ぶりをアピールした。

 久代さんは76年に松竹新喜劇に入団。滝由女路(たき・ゆめじ)の芸名で1万9000回を超える舞台出演をするも、92年に天外との結婚を機に退団した。

 同作は幕末の信州を舞台に障がいと教育をテーマにした時代劇で、高杉瑞穂(38)が主演、里見浩太朗(80)も出演。今年のモントリオール国際映画祭出品を予定する。

主演の高杉瑞穂(38)は、障がいを持つ寺子屋の教師・慎一郎役を熱演。「僕も役同様、38年の人生で何十、何百の岐路に立ち、選択を繰り返した」と語り、「困難で慎一郎がどんな選択をするのか見守って」と呼び掛けた。

 同作にはベテラン俳優・里見浩太朗(80)も出演。幕末の信州を舞台に障がいと教育をテーマにした異色作で、今年のモントリオール国際映画祭出品を予定する。

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2017年2月13日のニュース