「直虎」柴咲コウの熱き思い「私の一部になる作品」懸念のお経もクリア

[ 2017年2月5日 10:00 ]

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」に主演する柴咲コウ
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 放送開始から約1カ月が経過したNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(日曜後8・00)。主人公・井伊直虎(次郎法師)の幼少期・おとわを演じた新井美羽(10)など、子役たちによる大人顔負けの好演が話題を呼んだが、第4話(1月29日放送)のラストシーンでついに主演の柴咲コウ(35)が登場。5日放送の第5話からは“柴咲直虎”を軸に物語が展開されていく。満を持しての登場となった柴咲が早くも話題となっている“お経”の裏側や、今作に懸ける意気込みについて語った。

 井伊家の本領安堵の条件として出家したおとわが、名を「次郎法師」と改めた第4話。ラストシーンで9年の歳月が流れ、大人になった次郎法師が登場した。「尼姿は初めてな感じが全然しなくて、すごく落ち着くんですよね。自分の中ではしっくりとなじんでいる気がします」と柴咲。照れ笑いを浮かべながらも、初の尼姿を気に入っている様子だ。

 男勝りな性格で、幼なじみの亀之丞(藤本哉汰)と鶴丸(小林颯)と行動をともにする“おてんば娘”だったおとわ。柴咲は「そういったところは変わらず、小さい時の性格のまま大きくなっている女性です」と“おとわ時代”の魅力は引き継がれることを明言。「直感的に動いてしまうところや、思いが表情に出てしまうところは私と似ているかもしれないですね」と意外な共通点を明かす。

 反対に、自身と異なる点としては「思いやりに長けているところ」を挙げる。「私も思いやりの気持ちはありますが、うまく表現できずに自分の自我が先行してしまいがちなんです。直虎はそういったものを差し置いてでも周りの人や民衆のこと思っている人ですね」

 第4話のラストで、お経を唱えながら登場。その心地いいメロディーは放送直後から大きな反響を呼び、インターネット上では「まるで歌っているよう」「心が洗われる」といった声が多く上がっている。柴咲自身もお経について「あれはもう、歌ですね」と一つの“楽曲”として認識している様子。「観音経と般若心経を暗記しないといけなかったことは、一番懸念していた部分だったんです。でも、全然苦になりませんでしたね。音があったのですごく覚えやすかったです。車の中などで四六時中聞いたりして、自然にスッと入ってきました」と明かす。

 現代劇とは異なり、言葉づかいや所作などに制限が生じる大河ドラマ。だが、柴咲はその“縛り”をプラスに捉えている。「ルールの中で表現しなければならないことは、一見不自由な気もしますけど、ある種自由な部分もあると思います。所作が決まっているので手をブラブラさせて歩いたりはできませんが、だからこそ表情で訴えかけたりとか。同じような佇まいでも、さっきと全然違うような雰囲気を出したりとか。制限があるからこそ挑戦できる部分もたくさんあると実感しながら演じています」と明るい。

 大河初出演にして初主演。「この作品は私の性格の一部になると思う」と断言するほど、今作へ懸ける気持ちは強い。「作品や役のことを考えるとすごく情熱がわいてきます。魂が震えるというか動かされますね。今まで培ってきた自分の生活や性格にプラスされる大きな要素になるし、今後の人生を大きく変えるものになると思っています。人間として大きくなれますね」と熱い胸の内を語った。

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2017年2月5日のニュース