いきものがかり活動休止 創作意欲復活へ期間1年超の可能性も

[ 2017年1月6日 05:30 ]

牛のかぶり物をして「放牧」を宣言した「いきものがかり」の(左から)水野良樹、吉岡聖恵、山下穂尊
Photo By 提供写真

 人気3人組ユニット「いきものがかり」が活動を休止すると公式サイトで5日、発表した。メンバー個々の活動に力を入れ、リフレッシュするのが主な理由。活動休止を「放牧」と表現し「またみなさん笑顔で、会いましょう」と活動再開を誓ったが、休止期間は決まっていない。「1年を超える可能性がある」と、長期間に及ぶ可能性を指摘する関係者もいる。

 NHK紅白歌合戦での華やかなステージから5日。いきものがかりは突然の活動休止の発表で、日本中を驚かせた。

 メンバー3人は、牧場で牛のかぶりものをした写真を公式サイト上にアップ。自らを牛に例え「それでは行ってきます。放牧!」と明るい雰囲気を漂わせて宣言した。昨年、メジャーデビュー10周年の節目を迎えており「10年間、3人で一生懸命に頑張ってきたので、ここらで一度、メンバーそれぞれ、自由になってみようと思います」と、活動休止を決めた理由を明かした。

 ここ2年間はシングルを計3枚発売したが、オリジナルアルバムのリリースはなく、関係者は「曲作りのペースが落ちていた印象。期間を決めずにゆっくりと休むことで、創作意欲を湧かせる目的ではないか」と話している。楽曲制作は主に、リーダーの水野良樹(34)と山下穂尊(34)が担当し、幅広い世代の共感を呼ぶ歌詞が特長。ボーカルの吉岡聖恵(32)が伸びやかな声で歌い上げ、人気グループの地位を確立した。

 今後については「それぞれの未来を、もっと広げるために」とし、それぞれソロ活動に力を入れていく。所属事務所は「思い思いに各自の時間を過ごしていくことで新たな成長を手にしようとしています。この新しい一歩をどのように伝えるか、チーム全体で考え、“放牧”と表現することにいたしました」と説明した。

 これまでにも半年ほど表舞台に立たず、制作期間に充てていたことがあった。それだけに、関係者は「わざわざ発表するということは、休止が長期間ということ。1年以上は活動しない可能性がある」と指摘する。

 10年発売の「ありがとう」は、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の主題歌となり、全国区の人気を呼んだ。紅白には昨年まで9年連続で出場。12年には紅組のトリでロンドン五輪のNHKテーマ曲「風が吹いている」を披露した。昨年、オリコンが発表した「音楽ファン2万人が選ぶ好きなアーティストランキング」では嵐に次ぐ2位に輝くなど、安定した人気を誇る中での活動休止となった。

 10周年イヤーの昨年は、3月にベスト盤を発売。8月には水野と山下の地元の神奈川県海老名市で、9月には吉岡の地元の同県厚木市でそれぞれ初の凱旋公演を行った。大みそかには紅白でメジャーデビュー曲「SAKURA」を披露。原点を見つめ返すような活動が目立っていた。

 「いきものがかりは3人が帰って来る場所」と活動再開を約束した3人。“放牧明け”に、どんな「いきもの」になって戻ってくるのだろうか。

続きを表示

2017年1月6日のニュース