西野カナ 平成生まれ初レコ大 恋愛ソングのカリスマがついに頂点

[ 2016年12月31日 05:30 ]

レコード大賞を受賞し、笑顔で歌う西野カナ
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 「第58回日本レコード大賞」(主催日本作曲家協会)の最終審査会が30日、東京・初台の新国立劇場で行われ、大賞は西野カナ(27)の「あなたの好きなところ」に決まった。女性歌手の受賞は倖田來未(34)の「Butterfly」以来、11年ぶり。今月5日の「第49回日本有線大賞」の大賞に続く2冠に輝いた。最優秀新人賞は韓国の男性7人組「iKON」が選ばれた。

 西野の悲願がカナった。10、20代女性に熱烈に支持されている「恋愛ソングのカリスマ」が、名実ともに音楽界のトップに上り詰めた。

 平成生まれの歌手の受賞は初めて。女性歌手の戴冠は05年の倖田に続き16人目となった。三重県出身の歌手も初。大賞の審査対象となる「優秀作品賞」に2011年から6年連続で選ばれ、毎年のように「大賞候補」と言われてきた。今月5日には「Dear Bride」で日本有線大賞の大賞を初受賞しており、一気に2冠を獲得した。

 「あなたの好きなところ」はミディアムテンポのラブソングで、4月27日にシングルで発売された。女優の広瀬すず(18)が出演する大塚食品「ビタミン炭酸MATCH」のCM曲に起用され、胸キュンCMとともに人気となった。

 これぞ西野の真骨頂と言える歌だ。恋人の好きなところを「意外と男らしいとこ」「たまにバカなとこ」「お化けを怖がるとこ」などと羅列している歌詞が特徴的。相手のダメでドジなところも魅力に感じてしまう等身大の女子目線が広く共感を得ている。友人やスタッフらにアンケートをして意見を集め、歌詞に取り入れていく独自の手法で作詞した。

 08年にシングル「I」でメジャーデビュー。10年のヒット曲「会いたくて 会いたくて」は着うたフルの年間ランキングで1位を記録し、今年も大手配信サイト「レコチョク」の年間アーティストランキングで総合1位に輝いた。これまで配信した約140曲の総ダウンロード数は5500万件。「配信女王」の異名を取る。

 同郷の女子レスリング吉田沙保里(34)が試合前に西野の歌を聴いていることでも知られる。きょう31日のNHK紅白歌合戦では吉田や伊調馨(32)、登坂絵莉(23)のリオ五輪メダリスト3人と共演し「Dear Bride」を歌う。レコ大の栄冠を手にして国民的歌姫となった西野がどんな歌声を響かせるか注目される。

 ◆西野 カナ(にしの・かな)1989年(平元)3月18日、三重県生まれの27歳。05年にソニーミュージックなどが主催したオーディションを受けたのをきっかけに才能を見いだされ08年にデビュー。10年発売のアルバム「to LOVE」が95万枚を売り上げブレーク。ヒット曲に「Darling」「トリセツ」など。10年に紅白歌合戦に初出場。愛称はカナやん。血液型A。

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2016年12月31日のニュース