チーフD木村隆文氏が明かす「真田丸」演出術 堺雅人の座長ぶり絶賛
真田丸特別連載(5)「熟練」最終回まであと2日
劇作家・三谷幸喜氏(55)による脚本、主演を務める俳優・堺雅人(43)らの熱演と、1年間お茶の間を魅了してきたNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)は18日、最終回を迎える。脚本と俳優を“料理”するのが演出家。チーフディレクターの木村隆文氏に「真田丸」の“撮り方”などを聞いた。
木村氏は1988年入局。以来、ドラマ一筋。最初は大阪放送局に配属され、連続テレビ小説「京、ふたり」(90年)でデビュー。その後、連続テレビ小説「梅ちゃん先生」(2012年)「ごちそうさん」(13年)などを数々の作品を手掛けた。大河ドラマは「八代将軍吉宗」(95年)「武蔵 MUSASHI」(03年)「義経」(05年)に続き、4作目。チーフ演出を務めるのは今回が初。「真田丸」においては、全50回のうち、最多18回を演出した。
◆三谷脚本、会話劇のおもしろさをストレートに「芝居を止めず」
10月27日にクランクアップを迎え、その後は編集作業に。「ホッとした気持ち半分と、寂しい気持ち半分という感じでしょうか。月曜日にリハーサル、火〜金曜日はスタジオ収録、土〜日曜日に次の週の準備という1年2カ月続いていたサイクルが突然なくなったので、『今、何をすればいいんだっけ』みたいな時間が多くなって。撮影が終わった瞬間はすごくホッとしたんですが、時間が経って『いつもなら、きょうはリハーサルだなぁ』とか、寂しい思いが強くなっているかもしれません」と率直な心境。大河のチーフディレクターは初とあり「撮影している時は別に意識しなかったんですが、やり終えた達成感は今回の方が強いです」と充実感もにじんだ。
1年間の長丁場。どのような演出プランで臨んだのか。
「三谷さんの本がおもしろいので、ストレートに会話劇のおもしろさを伝えられたらいいと思っていました。カメラワークに凝ってみたりとか、映像を加工してみたりとか、あまりそういうことじゃなく、単純に役者さんの芝居のおもしろさで1年間見せていけたらいいと。芸達者な方が揃っていましたし、ことさら演出が前に出すぎない方がいいと考えていました」と奇をてらわず直球勝負を挑んだ。
具体的には「なるべく芝居を止めずに撮る」手法を採った。「1つのシーンにも、いろいろな流れ、感情の流れもあります。なので、次はこのアングルから、今度はあのアングルからと、細切れにやると、芝居の流れも止まってしまいます。1つのシーンを頭からお尻まで続けて撮ると、役者さんも乗ってきますしね。次はこのセリフからここまでと、細切れでやるより、役者さんも会話に集中しやすい。だから、なるべく芝居を止めずに撮っていました。『真田丸』は登場人物が多いので、一連の流れでやった方がリズムがよくなるんです」
一例は、真田家が生き残りをかけ、袂を分かつ「犬伏の別れ」を描いたクライマックスの1つ、第35話「犬伏」(9月4日放送)。豊臣方につくか、徳川方につくか。信繁(堺)信幸(大泉洋)昌幸(草刈正雄)の父子3人は下野国(栃木県)・犬伏の地で激論を交わす。
台本13ページと長く、重厚なシーン。「短いシーンならそうでもないですが、犬伏のように徐々にいろいろな思いが積み上がっていく場面は、あまりブチブチ止めて撮るより、なるべく長く頭からお尻まで一連でやった方が役者さんの気持ち的にもいい。だんだん泣きの芝居にもなっていくところでしたから、止めないでよかったと思います」と振り返った。
三谷脚本については、序盤は「怖い」と話したが、1年間向き合い「書かれていないことや行間に秘められた思いとか、いくらでも解釈しようがある本だったので、こちらが解釈を間違えると、間違った方向に行ってしまう。そういう意味の怖さで、それは最後まで変わりませんでしたが、それ以上におもしろい本。読んだ瞬間に、そのシーンがイメージできる書かれ方をしているので、演出していてすごく楽しかったです。あまり考えすぎず、ストレートにやった方がおもしろいのかなと、だんだん思えてきました」と変化した。
「台本の字面だけ読むと普通なのに、実際にやってみると笑えるのが三谷脚本。三谷さんは深刻なシーンほどクスッとした笑いを交えたりするので、さじ加減は毎日、試行錯誤でした。あからさまに笑わせようとすると、シラケる。三谷さんの狙いを実現するためには、どうしたらいいのか。どういうリズム、間合いがいいのか。アップと引き、1ショットと2ショット、どちらがおもしろいのか。これまではあまり意識しなかったコメディーの芝居の“間”を学びました」と新境地も引き出してくれた。
◆堺雅人は「理と情のバランスが素晴らしい人」「本当に柔軟な方」
主演の堺については「理と情のバランスが素晴らしい人」と絶賛。「堺さんはいったん頭で役を構築した上で、自分の作り上げたプランと違う芝居を相手の役者さんがしたり、違うオーダーを演出家がしたりしても、そこに柔軟に対応してくださる。すごいと思います。実際に現場に立って初めて湧く感情もあるわけで、それもその場その場で軌道修正するといいますかね、決して頭で考えたことだけに固執しない、本当に柔軟な方だと感心しました」と評した。「主役の膨大なセリフも全部、事前に入っているんだと思います。待ち時間も、あまり楽屋に戻らず(スタジオ前の)前室にいることが多く、モニターで共演者の方の演技を見て『いい芝居するなぁ』と笑って、みんなと雑談したり。作品全体や共演者のことを考えた振る舞いは、座長として素晴らしかったです」と称えた。
18日放送の最終回も木村氏が担当。クランクアップ時に非公開になったシーンも、堺とともに作り上げた。冴え渡る木村氏の演出に期待が集まる。
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