相次ぐ名門大学のわいせつ、暴行事件 卒業生は「先生の出た大学だよね」と言われ…

[ 2016年12月16日 10:00 ]

 千葉大医学部の男子学生3人が女性に集団で性的暴行をしたとして逮捕された事件で、千葉県警は今月に入り、新たに研修医の男(30)を準強制わいせつ容疑で逮捕した。酒に酔わせた女性を飲食店のトイレやマンションに連れ込んで乱暴を繰り返し、学生3人を指導する立場の研修医までも加担していたとされる。

 「次から次に出てくるよね。子どもたちに“先生の出た大学だよね”って言われたんだ。大半の学生は、社会のルールをわきまえていると思うんだけど…」。先日、会った千葉大教育学部出身で、千葉県内の中学校で教鞭をとっている同級生は悔しそうに話していた。

 千葉大では、3月に女子中学生を約2年にわたって監禁していた男(24)が逮捕されたばかり。男は同月に同大工学部を卒業しており、在学中の犯行だった。同級生の言葉ではないが「出身大学は、いくつになってもつきまとうもの」と感じさせられた。

 この時期、忘年会が各所で開催されている。千葉大医学部出身の40代の医師によると、今年の同窓生による忘年会は、例年とは違うものになったという。まずは、店の手配。これまでは「千葉大医学部同窓会」として予約していたが、今回は事前に「個人名で予約してあるので、店に着いたら“○○の予約です”と言ってください」という連絡が入った。毎年参加していた千葉大病院勤務の医師は1人も参加せず、話題はもっぱら、今回の性的暴行事件。40代医師は「お通夜みたいだった」と振り返った。

 今年は、東大や慶応大など有名大学の学生たちによる、女性へのわいせつ、暴行事件が相次いで発覚した。被害者は心に計り知れない傷を負った。また、犯行を行ったとされる学生の家族や関係者も大きなショックを受けている。さらに、同じ大学に通う学生は就職活動に影響を受けている。

 千葉大医学部と医学部付属病院は、性的暴行事件を受け、在籍する学生や教職員に11月下旬、飲酒を伴う懇親会を自粛するようメールで求めた。親睦会を自粛するのではなく、開催し、お酒の飲み方、そして、人間として在り方を教えてもらいたい気がした。

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2016年12月16日のニュース