「真田丸」三谷幸喜氏「SNSは見ないように」次回作は“ペンネーム”で?

[ 2016年12月15日 13:58 ]

「真田丸」の脚本を手がける三谷幸喜氏
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 NHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)の脚本を担当する三谷幸喜氏(55)が15日、同局で取材に答え、1年間の“船旅”を振り返った。また「SNS上の評価は見ないようにしていた」と明かし、次回の大河作品についても「次はペンネームで」と意欲を見せた。

 18日の最終回まであと3日。脚本をすべて書き終えた三谷氏は「脱稿したからといって“終わった”という気持ちにはならないですね。脚本は作品の一部でしかないと思っているので。最終回のオンエアが終わったときにどう感じるかですね」と心境を語る。

 インターネット上の反響が大きかった今作。「おのおの抜かりなく」「黙れ、小童!」など登場人物のセリフが話題沸騰となったほか、本放送より2時間早くオンエアされるBSプレミアムは“早丸”という愛称で親しまれた。しかし、三谷氏はこうしたSNS上の声について、意識的に見ないようにしていたと明かす。

「良い意見もあれば、悪い意見もありますよね。芝居が終わった後のアンケートで100枚のうち99枚が良いことが書いていても、1枚だけ酷いこと書いてあったら、それしか頭に残らないんです。落ち込みやすいので、否定的な意見はなるべく見ないようにしていました」

 一方で、視聴者からの声に励まされた部分もあったと語る。「きちんと作品を分析して書いてくれているブログなどをプロデューサーから教えてもらって見ていました。“丸絵”っていうのはすごかったです。おそらく早丸をご覧になっていて、その後の本放送が終わったらすぐにクオリティーの高い絵が出てくる。この人はすごい人だなと思いましたし、毎回楽しみにしていました」と感謝した。

 2004年放送の大河ドラマ「新選組!」に続く2度目の大河脚本だった今作。3度目の“登板”については「僕は大河ドラマが大好きです。大河ドラマを見て育った部分もあるので、僕なりの恩返しというものが足りていない気がします。機会があればやってみたいですね」と意欲的だ。

 また「僕が脚本を書くことで、軽薄でコントのような“お笑い大河”だと思って見ない方もいます。見てくださっている方は分かってくれていると思いますけど、人間ドラマをきちんと描いている自信はあります。俳優さんもスタッフさんも頑張って良い作品を作っているのに、僕の名前があるから見ないとか、違うイメージを持たれてしまう状況は本当に申し訳ないと思っています」と率直な思いを吐露。「次回はペンネームでやらせていただきたいと思っています。無名の新人作家がものすごく面白い大河を書いていたら僕だと思ってください」と笑わせた。

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2016年12月15日のニュース