電波少女 大阪駅前でライブ、メジャー・デビューかけ全国ヒッチハイク

[ 2016年12月11日 20:50 ]

大阪・梅田で路上ライブをする「電波少女」のハシシ(左)とnicecream
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 メジャー・デビューをかけて“全国ストリートライブ旅”を敢行中の男性2人組「電波少女」(デンパガール)が12日、28カ所目となる大阪に到着し、JR大阪駅前でライブを行った。

 11月11日に北海道を出発し、全都道府県でライブを行い来年1月31日までに地元・宮崎にゴールできればデビューが決まる。「猿岩石」らのヒッチハイクで人気を博した番組「電波少年」シリーズに似たユニット名とあって、移動手段はヒッチハイク。ライブの“投げ銭”と旅中に販売するCD収入だけで宿泊費と食費をまかなう過酷な旅だ。ライブやヒッチハイクの模様を生配信することも課せられており、ズルができないガチ企画となっている。

 この日は150人の観客を集め、「笑えるように」など7曲を披露した。ハシシ(29)は「ストレスからか、いつも鼻の下にニキビができています」と旅の苦労を吐露したが、「大勢来てくれたのをモチベーションに変え、残り19府県の旅を頑張ります」とアピール。nicecream(28)も「テンションが上がった」と感激した。

 12月11日現在の所持金は2万7542円。旅では、節約のために宿泊先は漫画喫茶かビデオ個室、1泊3000円までのビジネスホテルにしているという。食事は基本、1日2食で牛丼チェーン店やコンビニのパンが定番。これまでで一番贅沢だった食事は、「1900円の焼き肉食べ放題。ペラッペラのゴムみたいな肉だった」と笑った。

 一番辛かったのは東京で乗せてくれる車がいっこうに捕まらなかった時だという。罰ゲームは、周囲に降雪の跡がみられる龍神の滝での“滝行”で、「感じたことのない寒さを味わった」。路上ライブを酔っ払いに邪魔されることもあった。

 良い思い出もある。関西では車に乗せてくれた人が食事もご馳走してくれるなど親切にしてもらう機会が多く、「面倒見がよくて、親戚のおじさんに会ったみたいな気持ちになりました」とnicecream。奈良で出会った男性には大阪・堺市まで乗せてもらい、堺で男性の仕事の手伝いもして、最終的には和歌山まで送ってもらったという。「人の温かさを感じる」旅になっている。

 出発から1カ月が経ちペースは順調だが、ハシシは「ここへ来て集中力の低下が心配」と語る。毎晩、就寝時間は午前3~4時。新曲を作る時間も体力も乏しい状況だ。達成すれば念願のデビューだが、その準備のためにも「早く旅を終わらせて、ゆっくり曲を作りたい」と嘆き、「年内のゴールが目標です」と力を込めた。

 ゴールの瞬間は、「泣く?いやいや、めっちゃ笑顔で喜びまくります」とニヤリ。デビュー後は「今までは400人規模ぐらいの会場がマックスだったので、でかいキャパの会場でライブしたい」と意気込んでいた。

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2016年12月11日のニュース