市川紗椰 雰囲気が出てきた 「ユアタイム」にネガティブ評価が少なくなった理由

[ 2016年12月11日 11:45 ]

フジテレビ「ユアタイム」に出演の市川紗椰
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 民放各局の夜のニュース番組で、他とは少し味付けが番うのがフジテレビの「ユアタイム」だ。

 夜のニュース番組といえば、テレビ朝日「報道ステーション」の富川悠太(40、アナウンサー)や、日本テレビ「NEWS ZERO」の村尾信尚(61、元財務官僚)など、局アナだったり見識十分だったり、報道番組を担える人物がキャスターを務めているのに対し、「ユアタイム」ではモデルでタレントの市川紗椰(29)を起用。加えて、この時間帯のニュースでは比較的薄めなエンタメやトレンド情報も扱うなど、他番組との差別化を図っている。

 市川は4月の番組スタート時、不慣れな進行に視聴者から何かとネガティブな意見が集まったが、最近では“応援しながら見守る”という視聴者層も増えている。データニュース社(東京)の「テレビウォッチャー」(対象3000人)に寄せられた番組に対する視聴者の回答を細かくみていくとその変化が如実にわかる。

 4月から11月までに集まった回答をそれぞれ、ポジティブ(=番組に対する高評価)、ネガティブ(=番組に対する低評価)、その他(=特になしなど、番組や出演者への賛否に関係ない意見)に分類し、その変化を月ごとに見ていくと、番組開始の4月は「市川沙耶は好きだけどメインは厳しい」(27歳男性)、「市川さん、報道慣れてない感じが危なっかしい」(52歳男性)などネガティブな意見が多く、ポジティブ回答20%に対し、ネガティブ回答39%と、否定意見が肯定意見を大きく上回った。同時間帯の「NEWS ZERO」(4月分を集計)の内訳をみると、ポジティブ回答19%、ネガティブ回答3%だった。

 その後ネガティブ回答は徐々に減少、11月はポジティブ回答34%に対し、ネガティブ回答8%と、肯定意見が否定意見を大きく上回った。「市川さんの仕切りが板についてきました」(54歳男性)、「(市川紗椰は)喋りは上手くないけれど、人柄が滲み出ていて良い」(38歳女性)など、不慣れだった進行がやがて味となり、他のニュースにはない雰囲気をかもし出している。

 「市川さん応援している」(48歳男性)、「市川さん頑張って!!」(46歳男性)など、彼女がキャスターとして成長していく様を見守るという応援団も急増しており、ニュースを知るだけではない、報道番組の新しい視点も加わっているのが面白い。

 テレビの前に座らなければ、映像付きのニュースを見られない時代ではなくなった。ニュースを知ったり、考えたりすること以外のプラスアルファが求められている。

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2016年12月11日のニュース