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元女性ユニット「SECRET GUYZ」性の壁飛び越えて…夢は国技館公演

目標は「両国国技館でのライブ」と話すシークレットガイズの3人(左から諭吉、吉原シュート、池田タイキ)
Photo By スポニチ

 心と体の性が一致しないトランスジェンダー。「SECRET GUYZ(シークレットガイズ)」は日本では初となるFtM(元女性)の3人組で、性的少数者の理解を広めるべく新時代のアイドルとして活動の場を広げている。今月30日に6枚目の新曲をリリースするほか、12月1日には都内でワンマンライブを開催。「言葉で堅苦しく訴えるより、エンタテインメントとして出していけたら」。FtMのポピュラー化へ…その手応えも感じている。

 吉原シュート、諭吉、池田タイキによる3人組。結成を呼び掛けたのは俳優として舞台などで活動していたシュート。トランスジェンダーを隠すのではなく「強み」にして何かできないかと思ったことがはじまりだった。

 シュート 「強み」にするにも、事務所の人から「一人じゃパンチがない」って指摘されて。ならばと、知り合いのタイキと吉本(興業)に所属していた諭吉に声をかけた。それが13年の夏でした。

 諭吉 まさか自分が踊ることになるなんて。ダンスや歌の練習を重ねて、その年の冬にはステージに立っていました。「誰?何?」っていう空気。お客さんもほとんどいなかった。

 シュート 何より、当時は持ち歌がなかった。20分の持ち時間の中でカバー曲を2曲とあとはひたすらトーク。半分しゃべりに来た感じで、お笑いトリオみたいになっちゃった。

 タイキ ファンを増やしたい、思いを広めたいという気持ちが強くあったから、自分たちは与えられた時間内でその時できる最大限のことをしようと。それがトークでもあった。
 
 「LGBT」(L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシャル、T=トランスジェンダー)への理解を訴える入口として、まずは自分たちのことを知ってもらうことが最優先だったと振り返る3人。端正な顔立ちだが、もともとは女性。幼少の時から「男女」で区別されることを不思議に感じてきた。

 タイキ 幼稚園時代から石投げをしたりするやんちゃな子で、。親からは「女の子らしくしなさい」と。当時は誰に言っているの?って感じで。性に対しての意識が理解できなくて。

 諭吉 分かりやすい男女分け、色分けがって。なんで自分がこっち(女性、赤…)に分けられるか不思議でならなかった。

 シュート 赤いランドセルをもらった時に、なぜ赤なんだ…って。汚くなったりつぶれたりしたら違うものを買ってもらえるんじゃないかと思って墨汁をかけてぐちゃぐちゃにしたんです。そしたら母親が「これをずっと使いなさい!」って。結局6年間はそのランドセル(笑い)。性への違和感というより、ランドセルも制服も水着もなんでも色分けされるのが嫌で仕方なかった。

 両親や周囲へのカミングアウトを経て、エンタテインメントの世界へ。日本ではいまだ受け入れられにくいLGBTへの理解を広めることがテーマだが、そこだけを重々しく、声高に訴えるつもりはない。明るく華のある雰囲気はアイドルそのもの。

 タイキ 活動当初は「異色の3人」が芸能界で活動していることに意味があると思っていたので、あまり理解を広めることに重心を置いてなかった。後付けでいいんじゃないかと。ただ、ここ2年くらいでLGBTがメディアでも取り上げられるようになってきたときに、僕たちもそれなしでは通れないというか。アイドルをやっているのだから、僕たちはエンタメの世界からそれを理解してもらえるように、入口の役割をしていけたらと。

 諭吉 社会的なことは団体や文化人の方にお任せして。僕たちは僕たちの角度で入っていく。

 それが歌であり、ダンスだった。パフォーマンスを通して何かを感じ取ってほしい。その思いをバックボーンに、アイドルとして元気や楽しさを提供。今年は200回ものステージをこなし、5月にリリースした5枚目の前作は念願の「オリコン週間ベスト10」入りとなる7位にランクインするなど認知度も高まってきている。手応えを感じる一方で、世間のアレルギーは根強く、まだ活動する上での難しさはあるという。

 シュート FtMというだけでライブに足を運ぶことを躊躇(ちゅうちょ)してしまう人も多い。まだ浸透し切れていないのかなと。

 タイキ ファンの9割が女性で1割が男性なのですが、その中には僕たちと同じLGBTの方たちがいない。「隠していたい」「表立って話してほしくない」って人もいます。僕たちは、それはマイナスなことではないからとエンタメの形で伝えたいのだけど。なぜ応援してくれないんだろう。見に来てくれたらうれしいのに。

 諭吉 LGBTは左利きの数を同じだけいるといわれていますし、やっぱり応援してもらいたい。自分たちが行きつく先によっては、そういった方々の生活や息苦しさも変わるはずだから。自分たちの力はまだまだだなって思いながらも僕たちらしく、そこは歯を食いしばってでもやっていきたい。これからカミングアウトする子たちにとって教科書になれるように。

 30日には6枚目のシングル「OH,MY GiRL!?〜夏をあきらめて。冷やし中華終わりました〜」をリリース。来月1日には東京・渋谷でワンマンライブも開催する。はるな愛(44)やKABA.ちゃん(47)など元男性の「MtF」と同じように「FtM」も浸透させていきたい。そしてその集大成として掲げるのが「両国国技館」でのライブ。

 シュート 基本的には男性が相撲をとる場所で、女子禁制。あえてそこに足を踏み入れることを目標に掲げている。12月1日のライブは両国へつながる道の過程。ジェンダーとか関係なく、最後は笑顔で帰ってもらって「元気が出るね。また見たいね」って思ってもらえるような存在になれれば。

 「FtM」アイドルのパイオニアとして、3人の挑戦は続いていく。 

[ 2016年11月26日 10:30 ]

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