倉木麻衣「現実との境目が分からなくなる」日本初VRシングル発売

[ 2016年11月22日 09:00 ]

日本初の「バーチャル・リアリティー・シングル」となる「YESTERDAY LOVE」をリリースする倉木麻衣
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 歌手の倉木麻衣(34)が、日本初となるバーチャル・リアリティー(VR)シングル「YESTERDAY LOVE」を来年1月11日にリリースする。

 VRシングルとは、ミュージックビデオ(MV)の進化形。「グーグルマップ」や「観光アプリ」などで用いられている、実際の景色を疑似体験できる技術を発展させたもので、日本に数台しかない特殊なカメラで撮影。通常のアングル以外に、上下左右360度から映像が楽しめる。

 スマートフォンとタブレット、パソコンでの再生が前提で、手でスマホ本体を回転させたり、パソコン画面上の十字キーをクリックすることで視点が切り替わる。

 今回は初回プレス分の限定仕様。販売形態は従来のCDでなく、作品をダウンロードするためのQRコードとURLが記載されたカードの形でリリースされ、そこに通常のMVを収めたブルーレイ、DVDが付属する。

 作品は、あらゆる角度から照射されるレーザー光線に包まれながら、倉木がダンサーとともに動き回り、アップテンポの曲を歌う近未来調のもの。円筒状につるされた多数の銀テープに光線が反射するシーンでは、視点を操作することでオーロラのように幻想的な雰囲気が味わえる。倉木自身も、中学以来という、前髪を切りそろえた髪形にするなど、曲の世界観を表現するため今までにない表現にこだわった。

 オリジナルメガネも同封。この特殊レンズを通すことで右目、左目それぞれ異なった映像が表示され、メガネを装着すると映像が一体化。視覚効果が肉眼の3~4倍上がり、より臨場感のある映像になるという。

 完成した映像を見た倉木は「リアルすぎて現実との境目が分からなくなる」と想像以上の出来に驚いている。「撮影は普段体験できない世界で“元の世界に戻りたくないなあ”と感動しっぱなし。夢か現実か、とにかく口頭でお伝えするより、ぜひ一度ご覧ください」と話している。

 ▽バーチャル・リアリティー(VR) コンピューターグラフィックスや特殊撮影技術などで作り出された人工的な環境を、あたかも現実に接しているように知覚させる技術。1968年に米国で開発された頭部搭載型ディスプレーが最初のVRとされる。日本語では「仮想現実」と呼ばれる。映画やゲームなどで、この技術が採用されているほか、近未来のさらに進化したVRを題材にしたSF小説などもある。味覚や嗅覚に訴えるものも研究されている。

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