平幹二朗さん通夜 元夫人の佐久間良子沈痛「近くて、遠い人でした…」

[ 2016年10月28日 05:30 ]

報道陣の質問に答える佐久間良子
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 23日に自宅の浴槽で亡くなっているのが見つかった俳優平幹二朗さん(享年82)の通夜が27日、東京・青山葬儀所で営まれた。北大路欣也(73)、渡辺謙(57)、演出家の浅利慶太氏(83)ら約500人が弔問に訪れた。元夫人で女優の佐久間良子(77)も参列し、思いを語った。喪主は長男で俳優の平岳大(42)が務めた。

 「近くて、遠い人でした…」。斎場を出る際、佐久間は報道陣に「一言お願いします」と求められ、言葉を絞り出すように語った。

 平さんとは1970年に結婚し、74年に岳大ら男女の双子を出産。84年に離婚後、04年に舞台共演して以来、12年間会っていなかった。目に大粒の涙を浮かべて「こんなにたくさんの方に見送っていただき、安らかな気持ちで旅立ったと思います。穏やかな、良いお顔でした」と語った。

 笑顔の平さんの遺影には「ありがとう、お疲れさま」と声を掛け、手を合わせた。

 23日に岳大から平さんの突然の死を伝えられ、絶句した。この12年間、言葉を交わすこともなかったが、平さんを遠くから見守っていた。7月に結婚した岳大が12月に挙式する準備をすすめており、再会する可能性があった。本紙に「そこでお会いすることになると思っていました」と話していた。

 別れを選んだ2人による芸能史に残る離婚会見を行った後も、俳優としてお互いを尊敬する気持ちは変わらなかった。

 平さんはこの離婚会見で「人生の共演は失敗しましたが、また舞台で共演したい」と話していた。02年に岳大の俳優デビュー作となった舞台「鹿鳴館」で、親子3人で共演を果たし、言葉が現実のものとなった。04年にも再演で共演した。

 会うことはなくても一度は愛した元夫婦。気遣う関係者もいたが、佐久間は通夜への出席を決め、親族席の後方にひっそりと座り、参列者に頭を下げる2人の我が子を見守っていた。

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