“ゴースト”新垣隆氏が世界デビュー!英名門レーベルから新曲配信

[ 2016年10月5日 06:08 ]

世界デビューが決まった新垣隆氏
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 ゴーストライター騒動で注目された現代音楽の作曲家、新垣隆氏(46)の新曲が、英国のクラシック名門レーベル「デッカ」から世界配信されることになった。

 新曲は、国内で11月16日に発売されるアルバム「交響曲《連祷(れんとう)》Litany」の収録曲3曲で、同日に配信がスタート。表題曲の「連祷」は、新垣氏が2003年に佐村河内守氏(53)に“ゴースト提供”し、08年に発表され世界的に評価された「交響曲第1番 HIROSHIMA」以来の新作交響曲とあって、国内外で注目を集めている。

 デッカは、世界的指揮者だった故カラヤン氏の所属レーベルで、故ルチアーノ・パバロッティ氏ら3大テノールのアルバムの発売元としても知られる。同レーベル責任者のドクター・アレクサンダー・ブール氏は「Litany」と英訳される「連祷」について「非常に迫力があり、さらに深みもある。この音楽は私にとても強い印象を残した」と評している。

 「連祷」は45年の広島原爆投下から、11年の東京電力福島第1原発事故まで「ヒロシマからフクシマのあいだ」をテーマに、3楽章で構成されている。「…HIROSHIMA」は佐村河内氏の発注書を基に新垣氏が作曲したものだったが、今作は「自分の名において、そして自分の意思によってヒロシマに向かい合った」としている。

 新垣氏にとっては、今回が世界デビュー。新たな作曲家人生のスタートを切ることになり「計り知れぬ喜びと同時に、自分が世界に対して大きな責任を背負うことでもあるだろう。ぜひより多くの人々に聴いていただけることを願う」と呼び掛けている。

 ▽デッカ 1929年設立。潜水艦ソナー開発の一翼を担ったこともあり、41年ごろには潜水艦の音を聞き分ける目的として「ffrr」という高音質録音方式を開発。日本でもなじみが深く、02年には「小澤征爾/ニューイヤー・コンサート」のCDが80万枚を超えるヒットを記録。現在はユニバーサルミュージックグループの一部となっている。

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