山本耕史「真田丸」三成&刑部の絆「刑部の最期のセリフに僕は救われた」

[ 2016年9月19日 13:10 ]

関ヶ原の戦いで敗れ、最期を迎えた大河ドラマ「真田丸」の石田三成(山本耕史、上)と大谷刑部(片岡愛之助)。インターネット上には“ロス現象”が広がった(C)NHK

 18日に放送されたNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)で、石田三成(山本耕史)と大谷刑部(片岡愛之助)の死が回想シーンで描かれた。放送終了後のインターネット上では、視聴者に人気の高かった2人の最期を惜しむコメントが相次いだ。熱演した山本は三成と刑部の熱い友情に対して「刑部の『治部、楽しかったぞ』というセリフに僕は救われた」と思いを口にした。

 豊臣秀吉(小日向文世)の存命時、三成と刑部は豊臣家の重臣としてともに政権運営を担っていた。しかし秀吉の死後、影響力を強めたのは徳川家康(内野聖陽)。家康暗殺を目論む三成だったが、有力大名の多くは家康の味方となり、ついには刑部までもが家康側に。形勢不利に陥った三成は家康暗殺に失敗し、謹慎させられていた。

 11日放送の第36話「勝負」では刑部が三成に加勢することを決め、いよいよ関ヶ原の戦いが開始。だが合戦の様子は描かれず、佐助(藤井隆)が「大谷刑部様はお討ち死に。石田治部様は行方知れず」という衝撃の報告を真田信繁(堺雅人)らに告げた。

 18日放送の第37話「信之」は、高野山へ流罪となった信繁が大坂に立ち寄り、三成と刑部のそれぞれの最期を聞かされるという形で描かれた。放送終了後にはインターネット上で「あすから三成ロス」「全てを受け入れたような笑みが、ただただ美しかった」「大谷刑部の最期の言葉は反則すぎる」など、2人の死を惜しむ声が集まった。

 山本は刑部が“再び”味方になったときの「お主とやるからには勝たせて見せる」というセリフに胸が熱くなったという。「味方になることをことごとく拒まれ、家康との対立で引き下がれなくなったという伏線があっての大谷刑部が加勢する瞬間だったので、三成の心の中で“突っ張っていたもの”が友のおかげで外れたような感じになった場面でした。百人力のような誰が味方につくよりも心強い存在だなと気づかされるシーン。これで負けても悔いはないというくらい、三成の心が決まった瞬間だったのではないかなと思います」と述べた。

 盟友と一緒に戦い、散った関ヶ原の戦い。山本は三成の最期について自身の解釈を語った。「脚本家の三谷さんはセリフの最後の一言が凄くおしゃれだったり、熱い。一言に思いを込めるというか…。三成は何も言わないのですが、なんとも晴れやかな、この世に一点の悔いもないような表情になる。三成に対して『かわいそう』と思うか、『悔いはないんだな』と見てもらうかは視聴者の方の自由ですが、刑部の『治部、楽しかったぞ』というセリフが台本に書いてあったときに、僕は救われた。悔しいという終わり方もあると思うが、刑部の『楽しかったぞ』という後ろ向きじゃない言葉で、同志だったのだと分かるお互いの最期ですよね」

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2016年9月19日のニュース