高畑充希 楳図かずお氏にタジタジ「ひとりでは勝てない」

[ 2016年8月7日 14:00 ]

ミュージカル「わたしは真悟」製作発表記者会見で、衣装の説明をする楳図かずお(右)を笑顔で見守る門脇麦(左)と高畑充希

 女優の高畑充希(24)と門脇麦(23)がダブル主演するミュージカル「わたしは真悟」の製作発表記者会見が7日、物語のクライマックスの舞台となる東京タワーで行われた。原作の楳図かずお氏(79)もおなじみの赤のボーダー姿で登壇し、楳図ワールド全開で盛り上げた。

 人工知能がネットワークを通じてみずから進化していく様子や、小学生の男女の逃避行の末、産業用ロボットに自我が生まれていくというストーリーが展開する楳図氏の長編SF漫画のミュージカル化。楳図氏は作中、重要な意味を持つ東京タワーについて「すでに存在するものだから、想像では描けなかったが、ただ1つだけ、想像で描いているものがある」と告白し、「“悟、東京タワーは30センチ足りないのよ!”ってセリフがあるんですけど、それは勝手に作りました。立っているうちに30センチぐらいは縮むだろうと思って」と執筆秘話を明かすなど、会見冒頭からマシンガントークで沸かせた。

 主人公の小学生の少女・真凛を演じる高畑が役柄について語ろうとするも、「真凛っていうのも最近流行ってたから、やった!と思った」と割り込み。これには高畑も苦笑いで「『わたしは真悟』とミュージカルと私の中でつながらなかったので、どうなるか、本当にまったくわからなかった。真凛は小学生の女の子ですけど、麦ちゃんが男の子役をやることを含めて、なんて先の見えないお話なんだろうと思った」としみじみ。これにも楳図氏が「そんなことはない、この方はピーターパンで飛んでたんですよ!」とまたまた割り込み。高畑は「いろんなことはやっているんですけど」とタジタジだった。

 楳図氏とはドラマでの共演経験があるといい、高畑は「吉祥寺で、楳図先生が通りすぎて、あ!っていうシーンだった。その時に楳図先生に吉祥寺で初めて会えて、グワシボードで一緒に写真を撮ってもらいました」とニッコリ。楳図氏の「真凛と悟の出会いそのままだったね!」との言葉には「ちょっと違う」と即座に否定し、笑わせた。

 ミュージカル初挑戦となる門脇はもうひとりの主人公である小学生の少年・悟を演じる。「いろいろぶっ飛び過ぎてて想像が沸かなさすぎて、不安にすらなっていない」と苦笑。クラシックバレエが得意の門脇だが、今回は歌とダンスを披露する。すでにボイストレーニングは始めているといい、「いろんな意味でチャレンジです。フィジカル面でも表現していかないといけないし、台本もまだなので、稽古入ってから。実験的な気持ちがありますね」と話した。そんな門脇に高畑は「とにかく麦ちゃんを愛していればいいのかなと思う。嫌がられるぐらい愛したいと思います」と笑顔を向けた。

 会見を終えた高畑は「楽しかったです。会見も予想外な感じで最高でした。楳図さんにひとりでは勝てないから」と門脇と笑い合った。

 12月2、3日でKAAT神奈川芸術劇場にてプレビュー公演が行われ、来年1月には新国立劇場中劇場で東京公演が行われる。

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