極楽・加藤浩次 めちゃイケ特番で見えた山本への深い愛情

[ 2016年8月7日 09:45 ]

「極楽とんぼ」の(左から)山本圭壱、加藤浩次(2006年撮影)

 先月30日放送のフジテレビ「めちゃ×2イケてるッ!夏休み宿題SP」で10年ぶりにテレビ復帰を果たした山本圭壱(48)。謝罪スペシャルとも言える特番は相方・加藤浩次(47)の深い愛情を感じさせるものだった。

 加藤が山本に言い放った「(めちゃイケに)戻れるなんて、当たり前じゃない。世間から受け入れられていない人間がテレビなんかに出られないんだよ」という言葉が印象的だった。06年に不祥事を起こして芸能界からフェードアウトした山本を戻すため、共演者やスタッフが必死に動かなければ今回の復帰はなかった。山本を怒鳴り続け、頭を下げ続けた加藤は声を震わせながら「どうしようもねえ男です、こいつは。ただ、もう一度だけやりたいんだよ」とも語った。それだけを思い、10年間一人で極楽とんぼを守ってきたからこそ、あふれ出た言葉だろう。

 番組では、極楽とんぼとしての活動を再開することも発表された。9月3日の札幌を皮切りに、300人前後の会場14カ所を回る「全国ざんげツアー」を敢行する。ライブを手掛けるスタッフによると、「めちゃイケ」の企画とは、まったく別枠で加藤が吉本興業側と話し合い、今年の4月ごろから水面下で準備を進めていたという。これもコンビ愛からの行動だった。

 不祥事により契約解除となった吉本興業への山本の復帰は見えないが、以前より状況は動いている。テレビ局関係者によると、5月に山本の「めちゃイケ」出演を打診した際、「所属芸人ではないため、フジテレビ側の判断により決めてほしい」との回答があったという。これは山本にとっては前進といえる。問題がある場合、ナインティナインや岡村の看板番組であるだけに出演見送りを訴えた可能性が高い。

 関係者によると、山本は特番の模様を都内の自宅で1人で見たという。周囲には「本当にこれから。まずはライブを一生懸命やる。イチから出直さないといけない」と話しており、現在は毎日に近いペースで加藤とコントのネタ合わせしている。「時間のある限り稽古しています。番組放送後、新しい仕事のオファーも届いているみたいですけど、断ってライブに集中しています」(2人をよく知る友人)と、コンビとしての勘を取り戻すのに必死だ。

 特番の視聴率は平均11・9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と今年最高タイ。今年の同番組の平均は7・8%で、かなりの反響を呼んだことは間違いない。フジテレビは「放送後に賛否両論あった」と説明。ネットでも批判がある一方、「社会的な制裁は十分に受けたと思う」「もう許してもよいのでは」という声も上がっている。

 個人的には、今回でけじめの謝罪は済んだのではいか、と考える。10月15日に広島で千秋楽を迎える謝罪ライブ後、フジテレビがレギュラー復帰も含め、どんなジャッジを下すのか注目したい。

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2016年8月7日のニュース