永六輔さん ラジオ復帰の「思い叶えることができませんでした」

[ 2016年7月11日 16:20 ]

放送作家、作詞家、タレントなど幅広く活躍した永六輔さん
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 放送作家、作詞家、タレントなど幅広く活躍した永六輔(えい・ろくすけ、本名・孝雄、たかお)さんが7日に死去したことが11日、分かった。83歳だった。所属事務所の「オフィス六丁目」がメッセージを発表。ファンや闘病生活を支えた医療スタッフに感謝した。メッセージ全文は以下の通り。

【オフィス六丁目からのお知らせ】
 永六輔が亡くなりました。2016年7月7日(13時57分)、83歳でした。

 再びラジオの番組でみなさまのお耳にかかりたいと自宅療養に専念しておりましたが、その思いを叶えることができませんでした。

 6月末をもって「六輔七転八倒九十分」を終了すると決めてからも、みなさまにごあいさつの言葉だけでも届けたいと、回復に向けてリハビリの努力もして参りました。しかしながら、徐々に気管の炎症が収まりにくくなり、肺炎により息を引き取りました。お医者様のお話ですと「死因は“肺炎”としますが、“老衰”と言っていい状況です」というように穏やかな最期でした。

 葬儀は身内だけで済ませました。お別れの会を予定しておりますので、あらためてご報告いたします。

 自分で行って自分の目で確かめる、自分で直接話を聞く。スタジオに持ち帰って自分の体験をリスナーの皆様にお届けする。それを自らの指針として活動してきた永六輔にとって、晩年、パーキンソン病のために行動が著しく制限されたことは大変な苦痛だったに違いありません。あそこに行きたい、あの人に会いたいと、よく口にしていました。空いた時間にちょっと寄り道をして何かを発見するのが大好きな人です。車イスを押してもらって、まっすぐ目的地だけを訪れる旅ではさぞ不満足だったことでしょう。

 それでも、これまでに出会ってきた、よいお医者さまとよい医療スタッフ、よい仲間に全力で応援していただき、励まされ、永六輔として納得できる人生のしめくくりであったと思います。みなさまには長い間、本当に心強い励ましをいただき、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

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