「真田丸」秀吉好演の小日向文世 9月に主演舞台「非常に濃密」

[ 2016年5月12日 18:00 ]

小日向文世が主演を務める舞台「DISGRACED/ディスグレイスト―恥辱」のビジュアル

 NHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)の豊臣秀吉役が話題を呼ぶ俳優・小日向文世(62)の新作主演舞台が決まった。

 2013年にピュリッツァー賞を受賞した「DISGRACED/ディスグレイスト―恥辱」(9月1~25日、東京・世田谷パブリックシアター)で、日本初上演。現代アメリカの人種・宗教問題をテーマにした作品で、小日向は「非常に濃密な舞台になると思います」と意気込んでいる。

 脚本家アヤド・アフタル氏(45)のオリジナルをそのままに、栗山民也氏(63)が演出。タイトルの「ディスグレイスト」は「辱める、地位や名誉などを失わせる」という意味。

 登場人物はパキンスタン系アメリカ人の弁護士アミール(小日向)、アミールの妻で白人の画家エミリー(秋山菜津子)、エミリーを援助するユダヤ人の画商アイザック(安田顕)、アイザックの妻でアミールの同僚の黒人弁護士ジョリー(小島聖)、アミールの甥エイブ(平埜生成)の5人。アイザックがキュレーターを務めるホイットニー美術館にエミリーの作品が展示されることを祝い、ホームパーティーが開かれる。それぞれの信仰や社会性が生む言葉の応酬から「人間の本質」を描き出す。

 小日向は「現代アメリカの人種・宗教問題をテーマにした作品です。それを日本人の俳優たちがどう演じるか、非常に大きな壁が立ち塞がっている気がします。緊張していますし、非常に困難な作品になると思いますが、演出の栗山民也さんにどう料理していただけるか期待もしています。非常に濃密な舞台になると思います」と話している。

 ▼秋山菜津子 ピューリッツァー賞を受賞された、素晴らしい作品を演じることはプレッシャーでもあります。民族的なこと、社会的背景が鋭く浮き彫りになっている作品なので演じるのは難しいですが、素晴らしい共演者の皆さんと、演出家の栗山民也さんの下で作り上げていきたいと思っています。とても衝撃的な舞台になると思います。

 ▼安田顕 色々な感情の機微が、剥き出し、あらわになっていき、人間のみせたくない「恥」の部分がみえてくる物語です。同じ北海道出身の大先輩・小日向さんをはじめ、共演者の皆さんとは今回初めて舞台でご一緒させていただきます。新しいご縁をいただけたと感謝しております。

 ▼小島聖 皆さん共演が初めてなので、とても楽しみにしています。まだまだ未知数でどのような舞台になるのか分からないことばかりですが、劇場で私たち5人がどのようなバトルを繰り広げるのか、楽しみにしてください。

 ▼平埜生成 栗山さんの作品を見させていただいては、いつも感銘をうけていました。演劇界を支える栗山さんのもとでお芝居ができること、直に演出をつけていただけることが本当にうれしく、光栄に思っております。逆に怖い気持ちもありますが、精いっぱい若さをぶつけられたらいいなと思っております。世界でいろいろなことが起こっている今、日本で日本人が外国の方を演じ、宗教について演じ考えることの大切さを大事に演じていきたいです。

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2016年5月12日のニュース