清水ミチコ2分半で強烈印象「真田丸」でほぼセリフなし仏頂面貫く

[ 2016年5月4日 09:30 ]

清水ミチコ演じる旭姫は仏頂面を貫く(C)NHK

 タレントの清水ミチコ(56)が、1日に放送されたNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)第17回に豊臣秀吉の妹・旭姫として出演。約2分半の登場ながら、強烈なインパクトを残した。

 清水が演じた旭姫は、秀吉によって無理やり夫と離縁させられ、44歳の時に徳川家康に正室として迎えられた人物。セリフはないに等しかったが、怒りを秘めた仏頂面、その表情で視聴者の心をつかんだ。ツイッターでは「清水ミチコの顔芸が見事」「ほとんどしゃべらず、顔だけで視聴者を笑わせるなんて、スゴい」と絶賛の声が相次いだ。

 清水は2日に更新したブログで、オファーを受けた経緯を説明。脚本を担当した三谷幸喜氏(54)が「真田丸」出演を依頼したところ、清水の返答は「セリフがないヒトだったらいいよ」。要望通り本当にセリフのない役として出来上がり、「すげーな、三谷さん。実はめっちゃ腹立ててるという仏頂面の姫の役。想定以上に不細工にできあがり、我ながらびっくりしました」と驚きをつづった。

 屋敷陽太郎チーフ・プロデューサー(CP)は「無表情というのはそれはそれで難しい。それにその後のお母さんと再会するところ、『おっかあ!』って泣きつくじゃないですか。あれはすごい芝居場ですよ。感情を出して泣かなきゃいけない。『ただ座っていればいいと聞いていたのに、こんな芝居場があるなんて』って話は(清水から)あったみたいですけど」と振り返った。

 三谷氏は役者の個性をイメージしてセリフを作る“あて書き”をすることで知られるが、「(あて書きは)普通はセリフなんですけど、(今回のケースは)あの人にああいう表情をさせてみたいっていうあて書きなんじゃないですかね」と屋敷CPは分析。さらに「旭姫というと子ども心に『おんな太閤記』の泉ピン子さんが刷り込まれているんですけど、1シーンの印象ではそれに匹敵する、強烈なインパクトがあったんじゃないかと。ピン子さんに勝るとも劣らないですね」と、鮮烈な登場シーンだったのではないかと自信を抱いている。

 残念ながら出演は今回の第17回限りだが、わずかな時間で強烈な爪あとを残した清水。主要な役だけでなく、周辺のキャラクターにも役割を持たせる三谷氏らしさを示す好例だった。

続きを表示

この記事のフォト

2016年5月4日のニュース