藤原竜也 初の同性愛者役…秘めた淡い恋心「俳優として新たな挑戦」

[ 2016年4月29日 10:30 ]

舞台「鱈々(だらだら)」で共演する藤原竜也(右)と山本裕典

 俳優の藤原竜也(33)が主演舞台「鱈々(だらだら)」で、初めて同性愛者の役柄に挑戦する。相手役を初共演の山本裕典(28)が務める。韓国の傑作戯曲の舞台化で、働く人間の生きざまを通して現代社会の矛盾をあぶり出す作品だ。

 倉庫を舞台にした4人芝居。2人が演じるのは、兄弟のような間柄のジャーン(藤原)とキーム(山本)。ジャーンは責任感が強くきちょうめん、キームは女好きでいいかげんと、対照的な性格。同じ倉庫で暮らし、運ばれてきた箱を指示通りに整理、出荷するのが仕事だ。

 ジャーンはキームに対して恋心を抱く。一方、キームは夜な夜な女を追いかけてばかり。女にフラれ続けるキームに、ジャーンは複雑な感情を抑えて恋愛のアドバイスを送る場面もある。キスやベッドシーンのような直接的な愛情表現の場面はないが、秘めたキームへの淡い恋心を藤原がどう表現するか注目だ。

 藤原は「演じたことのない役。俳優として新たな挑戦」と意気込む。おせっかいで世話好きのおばちゃんのような役柄のため、「稽古場で勝手に山本さんの恋愛相談に乗ったり、身の回りのお世話を焼いたりしたい」と役作りのイメージをしている。山本は「新しい自分、今まで感じたことのない感情や表現を見つけていきたい」と9月の稽古が待ち切れない様子だ。

 韓国の現代演劇を代表する劇作家・李康白氏の代表作。93年に発表し、何度も舞台上演された傑作だ。演出は、日本を代表する演出家・栗山民也氏が手掛ける。ほか、中村ゆり(34)、木場勝己(66)が出演。

 今年10月に東京・天王洲の銀河劇場で上演。以後、大阪など数都市で巡演される予定だ。

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2016年4月29日のニュース