水谷豊初監督 主演に撮影も!“右京感覚”でトライ

[ 2016年4月25日 05:30 ]

映画「TAP THE LAST SHOW」で監督に初挑戦する水谷豊(右)。左は撮影監督の会田正裕氏

 俳優の水谷豊(63)が映画監督に初挑戦する。40年間企画を温めてきたタップダンスが題材の「TAP THE LAST SHOW」(来年公開予定)で、主演も務める。

 ケガで舞台を降りた元天才タップダンサー・渡と若いダンサーたちの師弟関係を軸に、ショービジネス界の光と影を描く作品。今月5日にクランクインし、都内で撮影中。現場で水谷は、渡を演じ終えると監督の顔に変わりモニターをチェック。自身の出演シーンがない日は監督に専念し、「カット!」の掛け声の後に「ベリグー!エクセレント!」を連発して現場を明るく盛り上げ、ダンサー役の俳優陣には自ら演じて指導する熱血ぶりだ。

 子供の頃からチャプリンが好きで、23歳の時にタップを踏む若者の話を着想。昨年、プロデューサーの遠藤英明氏にアイデアを話し、自身の年齢に合うストーリーに変えて製作が決定。遠藤氏から「その世界を撮れるのは水谷さんしかいない」と依頼され、メガホンも取ることになった。

 監督デビューについて「60歳を過ぎて新しいことにトライできるのは幸せ」と充実の表情。監督と呼ばれることに違和感はなく「いろんな役名で呼ばれることに慣れているので(“相棒”の)右京さんて呼ばれるのと同じ感覚」と笑う。ロケハンも初体験し、ダンサーのオーディションに立ち会うなど監督業は多忙で「自分の役を考える時間がない」と苦笑い。それでも「映画の神様が降りてきてくれると信じている」と全力を傾けている。

 今月末に撮了予定。撮影監督の会田正裕氏は「具体的なイメージを持ち、表現力豊かに的確に伝え現場を引っ張ってくれる」と初監督ぶりを称える。水谷は「同じ“想(おも)い”を持ったスタッフたちと夢中で撮影しています」と熱中している。

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