フジ社長 熊本地震での「ユアタイム」中止に「報道機関として正しい」

[ 2016年4月22日 17:07 ]

フジテレビ

 フジテレビの亀山千広社長(59)が22日、東京・台場の同局で定例会見を行い、熊本地震報道で4月スタートのニュース番組「ユアタイム~あなたの時間~」ではなく、報道特番として放送されたことに関してコメントした。

 熊本地震は前震となる震度7を襲ったのが14日午後9時すぎ。当時、同局ではバラエティー番組「みなさんのおかげでした」を放送中で、そのまま報道特番に切り替えた。午後11時半をすぎて「ユアタイム」の時間となっても報道特番のまま、メインパートナーの市川紗椰(29)が登場することはなかった。

 「ユアタイム」を放送しなかったことについて聞かれた亀山社長は「地震の発生直後から特番に入った。情報集中もはっきりしていない中で、特番とし、そのままいこうと現場が判断しただけと聞いています」と説明。ニュース番組である以上、「ユアタイム」を放送しても良かったのでは?との声にも「枠残しでやることよりも、まずは状況をはっきり把握できる報道センターからやることが最優先である判断したことは報道機関として正しいと思っています」と現場の判断を支持する考えを示した。

 「ユアタイム」はモデルの市川がメーンMCを務めていることもあり、キャスター自らが現地リポートをすることもなく、「臨場感に欠けているのでは?」「タレントキャスターの限界では?」などとの厳しい意見も出た。意見に対し、亀山社長は「別にそうは思っていません」とキッパリ。「報道番組という位置づけよりも情報報道番組。スポーツも入れて、一日の話題を扱っている。場合によっては芸能ネタでも取り上げようという趣旨の番組。ニュースのチームも入っているので、彼らが頑張ればそれはそれで頑張れると思う。そういうことは私自身はあまり感じません」と否定した。

 同局はこの4月改編で朝から夕方にかけて15時間生放送を始めた。今回の震災報道で「かなりのことを勉強させてもらった」とし、「報道番組をやりながら、15時間の生であるということをそれぞれの番組担当者が感じてくれていればいい。ただ、まだ続いているので、すぐ番組にも生かせる。余震が収まるまで、ある程度、被災地の不安が解消できるまでは報道を続けていく」との見解を示した。

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2016年4月22日のニュース