尾上菊之助 ファンに気遣いも…「早く終わらせて」にブーイング

[ 2016年4月2日 10:38 ]

「明治座 四月花形歌舞伎」開演前イベントで来場者に花見だんごを配る(左から)中村七之助、尾上菊之助、中村勘九郎

 歌舞伎俳優の尾上菊之助(38)と中村勘九郎(34)、中村七之助(32)が2日、東京・明治座で「明治座 四月花形歌舞伎」開演前イベントに登場。抽選で選ばれた30人のファンに花見だんごを配布し、初日を祝った。

 初日開演前にマイクを持った勘九郎は「稽古をしてきて自分たちで言うのも何ですが、めちゃくちゃ面白くなっています。お客さまに満足していただけるような作品に仕上がっていますので、楽しみしていてください」と仕上がりに自信。七之助も「この3人が全演目全役とも初役というのはとても珍しいことだと思います。私達の一歩を皆様とともに歩んでいきたいと思っています」と力を込めた。4月とは思えない肌寒い屋外でのイベントとあり、菊之助が来場者を気遣って「ご体調は大丈夫ですか?寒いですよね。早く終わらせましょうね」とあいさつすると「え~」とブーイング。これには菊之助が「すいません」と平謝りする場面もあった。

 改めてマイクを持つと「稽古を懸命に積みまして、千秋楽まで熱がこもった舞台を務めさせていただきます。千秋楽までご声援のほど、よろしくお願いいたします」と千秋楽までの熱演を誓った。フォトセッション用には人形町の老舗和菓子店・縫月堂の特注巨大花見だんごも登場し、会場は笑顔に包まれた。

 昼の部では、七之助による親子の情愛を描いた「芦屋道満大内鑑 葛の葉」、勘九郎による舞踊「末広がり」、3人そろっての近松門左衛門作「女殺油地獄」、夜の部では勘九郎と菊之助による井上ひさし氏原作の「手鎖心中」を舞台化した「浮かれ心中」、七之助と菊之助による舞踊「二人椀久」がそれぞれ上演される。3人すべてが初役で、3人は13年の「九月花形歌舞伎」以来の共演となる。

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