「ウザい役」演じ切る長澤まさみの潔さ「真田丸」屋敷CP感嘆

[ 2016年3月27日 09:07 ]

「真田丸」できり役を務める長澤まさみ(C)NHK

 NHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)で、主演の堺雅人(42)演じる真田信繁をはじめ、戦国武将が生き残りを図ろうとしのぎを削るが、その武将たちに負けじと存在感を発揮している女性陣。中でも信繁の幼なじみ・きり役を務める長澤まさみ(28)の演技は異彩を放っている。

 信繁に恋心を抱きながらも減らず口をたたき、自分勝手な行動で信繁の足を引っ張ることも。現代風のセリフが大河ドラマにマッチしていないとして、インターネット上では「きりがウザい」という声も見られる。

 だが、制作統括の屋敷陽太郎チーフ・プロデューサーは長澤の演技を高く評価している。「長澤さんと初めてご一緒して感じることは、芝居うまいなってすごい思うんです。ウザい役をちゃんとウザくやるのって難しいんですよ。(そもそも、きりは)ウザい役なんですから」「人気女優さんになっちゃうと、やっぱり自分でブレーキかけて、いい人に見せようとしたりするんですけど、台本であったり三谷(幸喜)さんや演出家の狙いをちゃんとくんで、その役に徹してくださる潔さ、それはすごいなと思いますね」。

 セリフが現代風だという“批判”もあるが、三谷氏が脚本を書く際にあえて「~じゃ」など時代劇風の語尾にせず、意識的に現代風にしている。また時代考証のスタッフによると、いわゆる時代劇風のセリフが当時話されていた証拠は一切ないという。単語に関しては当時使われていたかどうか細かくチェックをしているものの、言い回しについては専門家であってもどう言っていたか分からないのが現実だという。

 20日に放送された第11話では、信繁と梅(黒木華)が祝言を挙げた。信繁は4人の女性と結婚したという資料が残っているため、それぞれきちんと描かなければいけないと屋敷CPは考えている。一夫一妻制の現代とは時代が違うものの「いろいろな愛の形はありますけど、信繁さんはそれぞれに思い入れがあったんじゃないかなと思いますね」。梅、きりを交えた三角関係をはじめ、信繁を取り巻く女性陣の立ち回りからも目が離せない。

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2016年3月27日のニュース