授賞式で「アジア系に偏見」抗議 米アカデミーが謝罪声明

[ 2016年3月16日 11:06 ]

 2月の米アカデミー賞授賞式でアジア系に対する偏見があったとして、日系人俳優のジョージ・タケイ氏やアン・リー監督らアジア系の映画人が主催団体の映画芸術科学アカデミーに書簡で抗議、アカデミーは15日、謝罪する声明を出した。

 抗議の対象とされるのは、授賞式でアジア系の子どもが票を数える会計士役として登場した寸劇。「アジア系は計算に強い」という米社会の陳腐な見方を強調していると批判が相次いだ。

 また司会の一人だった英俳優が、アジア系への性的侮辱とも取れる冗談を言う場面もあった。

 今年のアカデミー賞授賞式は、演技部門の候補が2年続けて全員白人だったことに批判が相次ぎ、アカデミーは人種や民族の多様性をより反映するための改革を打ち出したばかりだった。

 アジア系映画人は書簡で、今回の授賞式が「包括的で多様性に富んだ素晴らしい前例」になると期待したが「アジア系の無知な描写で台無しだった」とし「なぜこんな趣味の悪い、侮辱的な演出になったのか知りたい」と主張した。(共同)

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2016年3月16日のニュース