レオ様 悲願オスカー!5度目ノミネートで“無冠の帝王”返上

[ 2016年3月1日 05:30 ]

第88回アカデミー賞で主演男優賞を受賞したレオナルド・ディカプリオ(AP)

 米映画界最大の祭典、第88回アカデミー賞の発表・授賞式が28日(日本時間29日)、米ハリウッドのドルビーシアターで行われた。レオナルド・ディカプリオ(41)が「レヴェナント:蘇えりし者」で主演男優賞を受賞。演技部門5度目のノミネートで悲願の初受賞で、同作スタッフらに感謝するとともに「マーティン・スコセッシにも感謝します」と、これまで何度もタッグを組んできた名監督の名前も挙げた。

 ディカプリオの名前が呼ばれると、会場は総立ちになり拍手喝采。悲願のオスカー像を手にしたディカプリオは「本当にありがとう。ここにいる皆さんに感謝します」と感激の面持ちであいさつした。

 2004年公開の「アビエイター」など助演を合わせて俳優として5度ノミネートされ、ついに受賞。世界中で空前のヒットとなった97年の「タイタニック」は14部門にノミネートされたが、ディカプリオだけが主演男優賞候補から外れるなど“オスカーに嫌われた男”と言われてきた。

 「レヴェナント」では、狩猟中に熊に襲われひん死の重傷を負った上、仲間に目の前で息子を殺され、復讐(ふくしゅう)心を燃やし300キロを旅する主人公を熱演。極寒のカナダや南米で9カ月間ロケを行い、川に飛び込んだり、捕まえた魚を生きたまま食べるなど壮絶なシーンを体当たりで演じた。

 雪原を探して南米までロケに行ったことを踏まえ、受賞スピーチでは熱心に取り組む環境問題にも触れ「気候変動は今も起きています。最も差し迫った危機です」とメッセージ。「この地球があるのを当たり前と思うのはやめよう。僕も今夜のことを当然とは思いません」と話した。

 同作には俳優休業宣言を撤回してまで出演。鬼気迫る演技は早くから業界内でも話題で、「今回はディカプリオで決まり」と下馬評も高かった。“無冠の帝王”を返上したディカプリオは、このオスカーで名実ともにハリウッドのトップに上り詰めた。

 同作は、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督(52)が昨年の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」に続き監督賞も受賞。撮影賞も合わせ3部門に輝いた。日本では4月22日に公開。オスカーを手にしたディカプリオの来日にも期待が高まる。

◇ディカプリオ過去の演技部門ノミネート◇
年  受賞歴 作品 
94 助演男優賞ノミネート ギルバート・グレイプ
05 主演男優賞ノミネート アビエイター
07 主演男優賞ノミネート ブラッド・ダイヤモンド
14 主演男優賞ノミネート ウルフ・オブ・ウォールストリート
16 主演男優賞受賞 レヴェナント:蘇えりし者

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