NHK籾井会長 相次ぐ不祥事を視聴者に謝罪「悔しさでいっぱい」

[ 2016年2月28日 12:05 ]

NHKの籾井勝人会長

 NHKの籾井勝人会長(72)が28日放送の同局「とっておきサンデー」(日曜前11・00)に出演した。子会社元社員による2億円着服問題や記者のタクシー券私的使用など、相次ぐ不祥事を視聴者に「大変申し訳ありませんでした。心からおわびいたします」と頭を下げ、謝罪。不祥事再発に「極めて残念です。私自身、悔しさでいっぱいです。その責任を深刻に受け止めています」と胸中を明かした。

 事前に収録したもの。

 技術系の子会社NHKアイテックの社員2人は昨年10月までの6年間に架空発注などを繰り返し、懲戒解雇。指導監督上の責任があるとし、籾井会長ら全役員12人(うち2人は17日付退任)が報酬の一部を自主返納すると発表した。

 再発防止策には「出金管理の徹底」「支社の支払い審査を本社が行う新ルール」「常勤監査役へ外部人材の登用」などを挙げ、籾井会長は「経営責任は大変重いと受け止めています。改革案は確実に実行しなければ、意味がありません。親法人のNHKがしっかり指導・監督して参ります」と語った。

 NHKさいたま放送局の記者3人は昨年11月までの1年余りにわたり、業務用タクシーチケットを友人との会食など私的な移動に利用。諭旨免職処分などを受けた。

 全国で緊張を行うとともに、関係部局からなるプロジェクトチームを作り、再発防止策を検討する。

 危険ドラッグを製造したとして医薬品医療機器法違反の罪で略式起訴された塚本堅一アナウンサー(37)は懲戒免職処分となった。

 籾井会長は「一連の不祥事は公共放送に携わる者として、あってはならない、言語道断のことです」と断罪。「私が先頭に立ち、これらの改革に不退転の決意で取り組んで参ります」と述べた。

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