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水木しげるさん、野坂昭如さん“戦争の語り部”の役割は図書館に

水木しげるさん

 「ゲゲゲの鬼太郎」「河童の三平」で知られる漫画家・水木しげるさんが、多臓器不全で11月30日に亡くなった。享年93歳。

 デスクからの一報を受け、京王線調布駅前にある「水木プロダクション」に向かった。死去から5時間ほど。スタッフも出社後に訃報を知ったとあり「きょう午前7時ごろ、都内病院で他界しました。11月11日に自宅で転倒し頭を打ち、そのまま入院していました。(葬儀などの)今後の日程はすべて未定です。お伝えできるのはこれだけです」とかなりの混乱ぶり。急死だったことがうかがえた。

 閉じられた扉の前でしばらく待っていると、小柄の老人が事務所の方へ。関係者だと感じ声を掛けると「非常に優しい兄でした」。何と、水木さんの実弟・幸夫(ゆきお)さんだった。

 水木さんは次男、91歳という幸夫さんが三男。ご長男は95歳でご健在だというから2度ビックリ。長生きの家系にしても、3兄弟そろって90歳以上はすごい。そういえば、水木さんも亡くなる直前まで、約1キロ先の自宅から事務所まで歩いて通っていたそうだし、おいしい物が大好きで食欲も旺盛だったな…。

 12月に入ると、急に寒くなるためなのか、増えてしまうのが年配著名人の訃報だ。

 9日には直木賞作家の野坂昭如さんが鬼籍に入られた。享年85歳。故大島渚監督との「乱闘騒動」が強烈すぎて破天荒な人とのイメージが残るが、故人の知人は口をそろえて「常識のある人だった」と話す。

 水木さん、野坂さんに共通するのは「神戸市」。水木さんは戦争から復員後に紙芝居作家時代を過ごし、野坂さんは戦争で焼き出され、「火垂るの墓」の舞台となった地でもある。

 兵庫県立図書館(神戸市)ではお二人を偲(しの)び、来年3月末まで「追悼コーナー」を設けた。1階には水木さん、2階には野坂さん。著書以外にも評論本、絵本といった関連本など書庫にあった数十点を一同に集めたという。特に野坂さんのコーナーには「火垂るの墓」の背景が分かるようにと、神戸市の空襲地図も置いた。図書館スタッフの言葉が印象に残る。「戦争の語り部が亡くなっていく。これからは図書館が“語り部”の役割を果たしていかなくてはならない」。戦後70年の節目、安全保障関連法が成立した年に「反戦」を訴え続けたお二人の死。数年後に「戦争に走る日本を見たくなかったのかなあ」などとならないよう願いたい。(記者コラム)

 

[ 2015年12月16日 09:58 ]

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