「ちゅらさん」おばぁ役…平良とみさん死去、87歳

[ 2015年12月6日 20:00 ]

2014年4月、旭日双光章受章の喜びを語る女優の平良とみさん。左は夫の進さん

 NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」のおばぁ役として知られる俳優の平良(たいら)とみ(本名トミ子)さんが6日午前4時27分、敗血症による呼吸不全のため那覇市の病院で死去した。87歳。那覇市出身。葬儀・告別式は8日午後2時から那覇市銘苅3の22、サンレー那覇北紫雲閣で。喪主は夫進(すすむ)氏。

 13歳で沖縄県・石垣島の劇団に入り、次第に沖縄の言葉「ウチナーグチ」を使う芝居の世界に没頭した。芝居仲間の進氏と結婚し、劇団「綾船」を結成。廃れゆくウチナーグチの継承にも心を砕いた。

 1999年、同県・粟国島を舞台にした恋愛映画「ナビィの恋」(中江裕司監督)に出演して沖縄以外でも知名度が上がり、2001年には「ちゅらさん」でヒロインの祖母役を演じた。ゆっくりとしたテンポの話し口や小柄な容姿、ちゃめっ気のある笑顔で、全国的に人気を博した。

 舞台では、太平洋戦争末期の沖縄戦を描いた「洞窟(ガマ)」や、沖縄の歴史や米軍基地問題をテーマにした喜劇「めんそーれ沖縄」に出演し、県内の劇場だけではなく、全国を回った。八重山地方の風景や伝説をウチナーグチで語った音声を収録したCDも発表した。14年に旭日双光章を受章した際には「(芝居を)息があるまで続けたい」と語っていた。

続きを表示

2015年12月6日のニュース