唐沢寿明が寡黙に…杉原千畝役に没頭 小雪「新たな一面を見た」

[ 2015年12月5日 13:13 ]

映画「杉原千畝」初日舞台あいさつに出席した唐沢寿明

 俳優の唐沢寿明(52)が5日、都内の映画館で主演映画「杉原千畝」(監督チェリン・グラック)の初日舞台あいさつに共演の小雪(38)、小日向文世(61)、塚本高史(33)らと登壇した。

 第2次世界大戦中に、東欧リトアニアでビザを発給し、6000人のユダヤ人を救ったとされる外交官、杉原千畝さんを描く映画。「感想は怖くて聞けませんが、感無量です」と初日を喜んだ唐沢は「ホッとしました」と観客を見渡した。実在の人物を演じることに「ヒントが少ない方。こういう人だっていう人が情報が少なかったので、本当の杉原さんって誰もわからないので、その辺は苦労した」としみじみ。セリフの約6割が英語であるにもかかわらず、現場で突然セリフが変わることもしばしばだった様子。「すぐに変えるから…今までにない集中力を使いましたね。急に変えられたら日本語でも考えないといけないから」と監督への不満を口にした。

 関東軍将校を演じた塚本は「日本人の役の中で悪役。人を殺します、裏切ります」。そんな塚本について唐沢も「いつもは爽やかな青年なんですけど、撮影に入ると、いつ監督を撃つかと。目付きが変わるから」とその熱演を絶賛した。

 撮影はポーランドで約2カ月にわたり行われた。ハードな撮影が続く中、「ほとんど毎日観光してた」と妻役の小雪の姿を暴露。これには小雪も「観光大使できるかもってぐらいいろいろ見させていただいた。本当に堪能させていただいて、申し訳ない気持ち」とただただ申し訳なさそうに笑った。

 駐ドイツ日本大使役の小日向は「唐沢さんがものすごく静かで…今考えると役に入ってたんだなと。冗談を一言も言ってなかった」という普段の唐沢とは違う一面に触れたことを告白。これには小雪も「本当に唐沢さんが寡黙で。こんな一面もあるんだなと。新たな一面を見ました」と続け、唐沢も「余裕がなかったんだと思う」と照れ笑いを浮かべた。

 イベントには、杉原さんのビザの発給により、生き残ることができた通称“スギハラサバイバー”の一人であるシルビア・スモーラー氏も登壇。スモーラー氏が「(杉原さんは)私の命の恩人です、本当に素晴らしい演技だった」と話せすと、唐沢も「こうしてお元気でおられるっていうのは良かったなと思う。杉原さんって本当にすごい人なんだなと。日本の方にもこの映画をきっかけに知っていただければ」と感慨深けだった。

続きを表示

この記事のフォト

2015年12月5日のニュース