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玉山鉄二「マッサン」終え熟成…朝は息子とダンゴムシ遊び

鋭さの中に包まれた優しさが良い感じで醸し出される玉山鉄二

 タマテツの顔つきが違う。俳優・玉山鉄二(35)は「チャラかった」という20代や苦悩の時期を経て、今年3月まで放送されたNHK連続テレビ小説「マッサン」の主演をやり遂げ充実感に満ちている。3年前に結婚して父親になったことも大きく影響し、俳優としても人間としても厚みと魅力を増している。

 「毎朝やらされてることがあるんですよ。息子がダンゴムシが大好きなので、朝早くに起こされて、丸まってダンゴムシになってツンツンされてます」。3歳の長男とのほほ笑ましいひとときを明かす顔は穏やかで、幸せと充実が伝わってくる。休日は「子供の自転車の練習をしたり、温泉や食事に出掛ける」という良きパパ。台本を読むのは「一人きりになれる車の中」と笑う。イケメンともてはやされた20代とは違う、落ち着きと責任を背負った男性独特の格好良さをまとっている。

 WOWOWの主演ドラマ「誤断」(22日スタート、日曜後10・00)で10数年ぶりに仕事をしたチーフ助監督からも「玉山さん、変わりましたね」と言われた。「当時は人間的にも薄っぺらくて軽くてチャラい時代だった。恥ずかしいです。結婚して子供ができて、仕事でもいろんな現場と出合って、自分の思いや理念、哲学が少しずつ成長しているのかもしれない」

 高校時代からモデルとして活動し、卒業した99年に京都から上京。01年に「百獣戦隊ガオレンジャー」で知名度を上げたが、売れっ子になるには時間がかかり「デビュー後4、5年は全然食えなくて、当時住んでいた赤羽の中華料理店で注文するのは380円のチャーハンだけ。家賃を半年滞納したこともあった」。

 主演を重ねて人気俳優になった20代後半に「台本を読んでイメージしたことをアウトプットすると全然できなくて、このままじゃ10年、20年後はいない」と危機感を抱いた。そこから演技に真剣に向き合い「苦悩した時間は男として凄く大事で、その段階を踏まえてやっとスタートラインに立てた」と振り返る。

 「男として」という言葉に実感がこもる。姉3人がいる末っ子長男で、父には幼い時から「自分が死んだらおふくろやお姉ちゃんを、おまえが面倒見なきゃいけないんだぞ」と育てられた。自身は息子に対し「まだ3歳なんで甘やかしちゃいます」と目尻を下げるが、「実家で息子と親父が遊んでる姿を見ると変な気分になる」と感慨を明かす。自身に「似ている」という息子の姿が、昔の自分に重なるのだろう。「僕、親父に対してまだ腹を割れないというか懐に飛び込めなくて、どこか格好つけちゃう。一緒に酒を飲んだこともないし、2人きりになると構えちゃうんですよ。今年の年末はトライしてみようかな」

 16年の俳優人生で一番の大仕事となった「マッサン」は、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏とスコットランド人の妻をモデルにした夫婦の奮闘記。妻役のシャーロット・ケイト・フォックス(30)は米国から来日した朝ドラ史上初の外国人ヒロインだ。

 撮影前の会見で「何があっても彼女を愛し続け守ります」と宣言し、おしどり夫婦ぶりは視聴者に好評だったが、「正直に話しますが、会見で言ったのは自分にプレッシャーをかけるため。初めは彼女の心地いい距離感探しが難しかった」と打ち明ける。食事に誘って断られたこともあり、人を通じて「玉山さんは私のことを好きじゃないのでは」と伝えられた。「全然そんなつもりはなかったので、ボディータッチを増やしました。そこから距離が縮まった」と秘策を明かした。

 10カ月に及ぶ撮影で体重は10キロ減り、終了後は「モノクロのようになった」と完全燃焼。竹鶴氏の親族から愛用グラスを贈られ、完成した最終話を自宅で見ながらウイスキーで自身をねぎらった。「酔っぱらうと寂しくなるので、マッサン出演者のLINEグループに夜中に“みんな元気?”ってラインして、既読がつくまでずっと見てました。けっこう暗いんです」と笑う。

 シャーロットは先月、ミュージカル「シカゴ」でブロードウェーデビュー。朝ドラを契機に“妻”が羽ばたき、玉山も「期待値以上のことを毎回しないと前進できないと分かり、一回一回に懸ける思いが変わりました。もっと芝居がうまくなりたい」と火が付いた。

 「マッサン」以降初の連ドラ主演となる「誤断」では、薬害事件の隠蔽(いんぺい)に巻き込まれる大手製薬会社のサラリーマン役。最近も企業や組織の隠蔽がニュースをにぎわせており、「ニュースで報じられる表面的な部分だけでなく、その先にあるもっと大きな余白を考えさせられる作品。何かしら爪痕を残せると思う」と自信を見せる。

 隠蔽工作を指示する副社長役の小林薫(64)、仕事第一の父親役の泉谷しげる(67)ら共演陣は重厚な面々。「芝居のうまい先輩方と共演し、物凄く勉強になりました。自分の力のなさを気付かされたり、どの現場でも味わえるような感覚ではなかった」と手応えを得た。

 新たな願望も出てきた。「諸先輩方のように現場で楽しめる役者になりたい。早くその境地までいきたい」。ウイスキーのように味わい深い俳優に熟成している最中だ。

[ 2015年11月17日 11:03 ]

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