アンナ反撃、甲斐氏の悪態マネ!主演舞台中止訴訟で初直接対決

[ 2015年11月10日 05:30 ]

裁判を終え、車で東京地裁を出る土屋アンナ

 土屋アンナ(31)が主演舞台の稽古に参加せず公演が中止になったとして、監督の甲斐智陽こと高橋茂氏(64)が約3000万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が9日、東京地裁で開かれ、双方とも出廷した。直接対決は初めて。土屋は、甲斐氏が原案者から許諾書をもらえなかったために稽古参加を見送ったと説明。甲斐氏が悪態をつくものまねまで法廷で披露して、自身の正当性を訴えた。

 土屋がものまねをしたのは、2013年7月18日、台本の内容に不満を持った出演陣に対して説明する甲斐氏の口調だ。巻き舌で「あいつは言葉もろくにしゃべれねぇんだからよぉ。こんなもん見せたらダメに決まってぇんだろぉ」と法廷に声を響かせた。

 「あいつ」とは、舞台の原案の著者で車いすシンガーの濱田朝美さん(34)のこと。土屋が「濱田さんに台本を見せたのか」と甲斐氏を問いただすと、こうすごまれたという。土屋の迫力ある演技に傍聴席はどよめき、甲斐氏は似ていないと思ったのか声を出して嘲笑した。

 土屋は、2日前の同16日に都内で行われた舞台のPRライブで濱田さんと初めて会い「私は舞台の内容を知らされていない」という手紙を受け取ったと説明。主人公は濱田さんをモチーフにしており、ラストシーンで主人公が倒れて死を連想させるシーンがあることから「濱田さんにつらい思いをさせてしまう。本人に台本を見せて承諾を取る必要がある」と思ったという。

 2年以上をかけて実現した初の直接対決。土屋は、甲斐氏の偏見に満ちた発言について「言葉で人を否定するのはよくない」と強く非難したものの、主張自体は従来のものと変わらず、裁判の流れに劇的な影響を与えたとはいえなそうだ。出廷した土屋の母で所属事務所社長の土屋真弓さんは「濱田さんの許諾書がもらえるまで稽古に参加しないことを甲斐さんも了承していた」と主張した。

 ただ、甲斐氏が動画投稿サイトに公開した曲「ANNA」で名誉を傷つけられたとして土屋に逆提訴された損害賠償請求訴訟は、判決に大きな影響を与える可能性もある。併合審理で甲斐氏は、土屋の弁護士に「なぜ係争相手を歌にした」と詰められ「字が違うからその人じゃない」と、アンナとANNAは表記が違うため別人だとタジタジになって主張した。

 土屋は「私には家族もファンもいる。悲しいし残念。やめてほしかった」と手で涙を拭った。訴訟はこの日結審。判決は来年1月25日に言い渡される。

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